スイングトレードとは|FXや株で勝つための損切りと利確の手法や本を紹介
あなたは、スイングトレードの意味や、コツ、勝ち方などを知りたくてこのページを開いたのかもしれません。あるいは、スイングトレードにはどんな準備が必要かや、銘柄選びのポイントなどについて知りたいのかもしれません。
そこで、この記事では、FXや株でのスイングトレードについての基礎から実践までを、初心者にもわかりやすくお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。
1.会社員には最強の手法となりうるスイングトレード
この章ではスイングトレードの意味や、銘柄選びのポイントなどについて解説します。スイングトレードは、日中にチャートを見られない会社員の方などには、最も現実的なトレード方法になるでしょう。
1-1.スイングトレードとは?意味やデイトレードとの比較
スイングトレードとは、明確な定義はありませんが、だいたい2日~数週間で売買を完了させるトレード手法を指します。1日で売買を完了させるデイトレードと比べると、1回の取引で稼げる額が大きくなる代わりに、損切りの幅も比較的大きく設定しなければなりません。
株でもFXでもスイングトレードを行う人は多く、比較的ポピュラーなトレード手法といえるでしょう。これは、日中に何度もチャートを検証しなければならないデイトレードは、一般的なサラリーマンが行うには難しいという事情もあるります。また、スイングトレードは、一回取引での保有期間が長くなることから、手数料の観点からデイトレードよりも有利になるといえるでしょう。
1-2.スイングトレードは難しい?株でもFXでも有用
スイングトレードとデイトレードは、どちらが難しいでしょうか。基本的には、スイングトレードは日足を、デイトレードは時間足を中心に使うケースが多いです。チャートのパターンやテクニカル分析を使ってトレードするなら、スイングトレードの方がよりよい結果が出やすいです。
なぜなら、より大きな時間軸のチャートを使ったほうが、チャートのパターンやテクニカル分析どおりに、相場が動きやすいからです。ですから、スイングトレードは初心者がチャーパターンやテクニカル分析を覚えるのに最適なトレード手法といえます。
なお、デイトレードはよりノイズが多くなりますが、スイングトレードよりも損切幅を小さくできるというメリットがあります。相場は、いつもチャートのパターンやテクニカル分析どおり動くとは限りません。そんな時にすぐに、間違いを認めて損失を最小にできるデイトレードにも大きなメリットがあるといえます。
1-3.初心者向けのスイングトレードの銘柄選びのポイント
前述したように、スイングトレードは主に日足を使って取引します。ですから、直近の日足の値動きはチャートのパターンやテクニカル分析どおりの値動きをしているかというのが銘柄選びの基準になります。株式の銘柄を選別するとき、テクニカル分析を無視して上下に激しく動いているような銘柄は、スイングトレードには当然不向きです。目安として出来高が大きい(取引量が多い)ことを基準に選ぶと、このような銘柄を避けることができます。
なお、FXでも考え方は同じです。取引しようとしている通貨ペアの直近の日足の値動きがどうなっているのかをよく検証する必要があります。また、FXで気を付けなればならないのは、雇用統計などの大きな値動きが予測される時期のスイングトレードは避けるということです。もちろん、このような影響の大きな経済指標の発表時に、あなたの思惑どおりに値が動けば大きな利益を手にできる可能性もありますが、こうした儲け方はチャート分析などの結果得た利益ではないですから、長期的には大きな損失を出してしまうことになりかねません。
2.スイングトレードのやり方|達人の4つのポイント
ここでは、スイングトレードのやり方について、4つの重要なポイントについてお伝えします。本当はもっと多くのことをお伝えしたいところですが、多すぎると覚えられないと思いますので、最低限覚えておいてほしい4つのポイントに絞りました。
2-1テクニカルで大きな流れを読む
あなたがスイングトレードにおいて日足を目安にトレードするなら、ぜひ覚えておいてほしいことがあります。それは、より大きな時間軸での流れを見るということです。つまり、日足で取引するなら週足や月足でまず流れを見てから、その流れの方向に取引するのが鉄則です。
なぜなら、トレンドがより出やすいのはより大きな時間軸が示している流れの方向だからです。反対にこの鉄則に従っていれば、大きな損失を出す可能性も減らすことができるでしょう。
流れを見るのには様々な方法がありますが、移動平均線の傾きが上向いているか、あるいは下向いているかで判断するのが最も簡単な方法です。何日の移動平均線を採用するかは、株なのかFXなのかや、どんな銘柄を取引しているかによっても変わってきます。しかしどんな相場でも比較的良い結果が出やすいのは、75日移動線が最もバランスがいいように感じています。目安にしてみてください。
2-2.スイングトレードにこそ損切りは必須
このブログでは損切りの重要性を、散々主張していますが、それはスイングトレードにおいても同じです。いえ、デイトレードなどよりも反対方向に大きく動く可能性を常に持つ、スイングトレードの方がより損切りの重要性が増すと考えてもいいでしょう。
けれど、スイングトレードにおいては損切りの幅をある程度持たせないといけないので、損切りに引っかかったときに大きな損失を出しやすいと感じるかもしれません。そんなときは、ポジションサイズを落として、損切りに引っかかっても大きなダメージを受けない程度の金額でトレードすべきです。
特にあなたが初心者なら、相場の流れを読めずに頻繁に損切りに引っかかってしまうという事態も発生するでしょう。こうした事態を招くなら、相場観がまだ育っていない証拠です。どんなときも損切りに引っかからないということは不可能なのですが、ある程度損切りにひっかからない程度に相場観が育つまでは、最小のポジションサイズで取引することをおすすめします。
2-3.トレンドに乗ったらなるべく利確を遅らせる
スイングトレードでポジションを取って、もしあなたの思惑どおりに、利益が出たなら、すぐに利益確定したくなるのではないでしょうか。これは、訓練を受けていない人間なら、ごく当たり前の感情です。けれど、自分でルールを決めて、すぐに利益確定をする癖をやめるだけで、最終的に残る金額が飛躍的に大きくなるはずです。
当然、すぐに利益確定をしなかったばかりに、利益を減らしてしまうという場面にも出くわすことがあるでしょう。けれど、それはもともと大したトレンドではなかったと見ることもできます。それが大きな波だったのか、小さな波だったのかは、多くの場合、波に乗った後にしか知ることはできません。そうであるなら、なるべく大きな波に乗ることに常にチャレンジしてほしいのです。
あなたの持っているポジションに利益が乗っているということは、ある程度勢いが出ている状態だということです。勝っているときにこそ、リスクを取るべきなのです。
2-4.スイングトレード日記は将来のために
あなたが自分のトレードを明日に生かしたいなら、どんな考えでどんな取引をしたかをきっちり記録につけておくべきです。その時々の気分でトレードをしていたのでは、お金を失うばかりです。なぜなら、人間は自分の行動を記録して冷静に見返す時間を作らない限り、無意識に何度も同じ失敗をしてしまうのです。
これは、トレードだけに限った話ではありません。もし、あなたが自分自身の日常の行動記録をつけたなら、自分では意識していなかった自分の行動的欠陥に気づくこともできます。他人が偶然発した言葉で、初めて自分の欠点に気づいたという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。これを偶然に頼らずに、自分で管理・発見するためのきっかけが記録を付けるということです。
そして、これはトレードをするならより重要なことだといえます。あなたが、トレード日誌をつけていないなら、多くの場合一貫性を欠いたトレードをしている可能性が高いからです。記録をつけずに自分を管理できるほどに、人間は賢くはないからです。
3.スイングトレードに適した手法や本
ここでは、スイングトレードに最適な手法や、役立つ本などを紹介しましょう。正直に言えば、2章に書いたことを完全に理解して、実践できる人ならこの章は不要かもしれません。けれど、有用な知識は知っていたほうが資産を残せる可能性が上がるのはいうまでもありません。
3-1.スイングトレードに有効な手法と考え方
スイングトレードでは、一般的にトレンド追従型の手法が有利です。つまり、上向きのトレンドが出ているときに買い、下向きのトレンドが出ているときは空売りやショートポジションをとるということです。
基本な手法の一つを紹介しましょう。上記で説明した移動平均線を使います。買いのポジションを持つ場合、移動平均線の傾きが上向いていて、かつローソク足が移動平均線の上に位置していることが第一条件です。そして、ローソク足が移動平均線から大きく離れていない状態のときにポジションをとります。
なぜかといえば、ローソク足が移動平均線の上の位置に居る間は、移動平均線を大きく離れて上昇する可能性が高くなるからです。ローソク足が移動平均線の下にいる状態で大きく上昇する確率よりも、ローソク足が移動平均線の上にいる状態のときの方が、大きく価格が跳ね上がりやすいということです。こうした価格の跳ね上がりを狙って、トレードするのが初心者におすすめしたい手法の一つです。
損切りの目安は人それぞれですが、移動平均線を下抜けたときに損切りをすると、最小の損切り幅でトレードができる反面、損切りに引っかかりやすくはなります。あなたが、現在取引している市場でどのあたりに損切りを置くのが最適か、あらかじめ検討しておく必要はあるでしょう。
3-2. スイングトレードに有効なテクニカル分析
上記の手法にテクニカル分析を組み合わせると、さらに確度があがります。たとえばボリンジャーバンドなどを加えると、より相場の動きが読みやすくなります。ボリンジャーバンドの中央に位置する移動平均線は、規定値では20日移動平均線ですから、75日移動平均線との関係性を見てトレードするのも一つの判断基準になるでしょう。
ボリンジャーバンドの詳しい使い方は、以下の記事で紹介しています。記事を読めば、ボリンジャーバンドは多くのトレーダーが採用している、なかなか奥の深いテクニカル分析だということがおわかりいただけるでしょう。
3-3.スイングトレーダーにおすすめの本
スイングトレードには、あらゆるトレードの要素が詰まっています。ですから、これを読んでおけば絶対間違いないという本は残念ながらありませんが、おすすめできるものはいくつかあります。
少し古い本になりますが、以下の本はスイングトレードに特化した優良本といえます。理論以上に実践に重きを置いているので、実際のトレードでも参考になることは大いにあります。ただし、具体的な手法が多く書かれていますが、現在あなたが参加している相場にそれらが今も適応できるのかをよく検証してみてから、運用することをおすすめします。
『スイングトレード大学 ―あらゆる状況にも対応できる低リスクの戦略とテクニック』
著:アラン・ファーレイ
おわりに|スイングトレードで絶対やってはいけないこと
最後にスイングトレードで、絶対にやってはいけないことを紹介しておきましょう。
まず、すべての資金を使ってのスイングトレードは、絶対にやってはいけないことの一つです。超短期トレードなら損切り幅を極小に抑えて、全資金でトレードなんてことをやることもあります(私も昔はこういう危険なことをしていました)。けれど、ある程度の損切り幅を持たせないと勝負にならないスイングトレードで全資金を投入していては、すぐに一文無しになってしまいます。
また、損切りを設定しないということはやめたほうがいいでしょう。損切りを設定しないのであれば、それでも成り立つ手法を考案すべきです。そうした手法に興味があるなら、以下の記事が参考になるかもしれません。