FX取引の仕組み|初心者が失敗しないで始めるための資金・やり方等の基礎


FX取引とは、カンタンに言えば、外国のお金を売買(取引き)することで儲けを出すこと。日本や外国のお金は日々価格が変動しています。例えば日本の円とドルの価値も変化します。もしあなたが、ドルを買って円を売っていたとしたら、ドルの価値が上がり円の価値が下がれば儲かりますよね。これが一般的なFX取引のイメージです。

この記事では、FX取引歴の長い著者が、FXの仕組みや始め方、初心者が注意しなければならないことについて解説します。単にFXとはどういうものかを知りたい方にも、実際に取引してみたい方にも、ポイントを押さえてわかりやすく説明していきます。

1.FX取引とは|初心者でもわかりやすく仕組みを理解


この章では、FX取引とはどういうものなのかをお話しします。また実際に取引をしたい方は、取引時間も熟知しておく必要があるでしょう。

1-1.FX取引とは|意味や仕組みを理解

FX取引の意味は、上述したようにお金をFX会社に預け、そのお金を証拠として外国のお金を売ったり買ったりすることです。FXでは2つの国の通貨がペアになっています。

例えば「アメリカのドル」と「日本の円」が、ペアになっているものが「ドル/円」。「ユーロ圏のユーロ」と「イギリスのポンド」がペアになったものを、「ユーロ/ポンド」と呼んでいます。そして2つの国の通貨は、日夜価値が変動していますから、その差額が利益や損失になっていきます。

1-2.FXの取引時間は?

FXの取引時間は、月曜日の早朝から土曜日の明け方までです。つまり、平日なら24時間取引ができます。また、大きな値動きが期待できるのは、21時~深夜1時頃になります。これは21時頃から、アメリカの参加者が取引し始めるからです。日本のFXトレーダーたちも、値動きが激しいこの時間帯を狙って取引することが多いです。

1-3.FXの1日の取引金額

FXの取引金額は2015年度で、5524兆3269億円にものぼりました。5000兆円と言われてもピンとこないかもしれませんね。日本の一般会計予算が約100兆円ですから、その500倍という途方もない金額になります。

その要因として、アベノミクスなどで、円相場の変動が大きくなり、為替差益を狙う個人の投資家が取引量を増やしていると考えられています。日本は世界と比較しても、FXを取引する個人投資家が多い国なのです。

2.FX取引の種類は5つ|取引期間別のおすすめの方法は?


FX取引の種類は主にどれくらいの期間、通貨を保有するかで分けられます。ここでは期間が短いものから紹介します。

2-1.スキャルピング

まず、最も期間が短い取引がスキャルピングです。「皮をはぐ」という語源のイメージどおり、数分から数十分で取引を完了します。もっと短い場合は、数秒で取引を終えることもあります。損失も利益も小さくなりますが、熟達すればトレード回数を増やすことで大きく稼ぐことも可能です。

2-2. デイトレード

次に保有期間が短いのが、デイトレードです。デイトレードという言葉は一般的にも浸透してきているので、知っている方も多いでしょう。デイトレードは1日のうちに取引を終えます。一般的に数時間から1日の期間保有して、儲けが出たところで決済します。注意点としては、決して翌日に持ち越さないということです。これにより、寝ている間に暴落といったような変動リスクをなくします。

2-3.スイングトレード

スイングトレードとは、数日間保有して取引を終えるスタイルのことです。デイトレードのように常に取引画面を見る必要がないので、サラリーマンなどは一般的にこのスイングトレードをすることが多いです。また、うまく取引できた時には、多くの場合デイトレード1回の取引よりも、多くの金額を稼ぐことができます。一般的なサラリーマンの方には、最も適したトレードスタイルなので、おすすめの取引方法といえます。

2-4.中期トレード・長期トレード

最も長く保有するのが、中・長期トレードです。数か月から数年保有するトレードスタイルです。ですが、個人投資家でFXで長期トレードをするスタイルはあまり一般的ではありません。なぜなら、各国のお金の価値を長期で予想するのは、非常に難しいからです。もちろん、あなたが長期の流れを予測するための情報や手法を持っていたり、次項で紹介するスワップを狙ったトレードをしたりするなら、長く保有するのもありです。

2-5. スワップトレード

上記とは違うFXの儲け方として、スワップを使った取引もあります。スワップとは金利のようなもののことです。ですからその通貨を保有するだけで、毎日お金が入ります。このスワップを狙って、比較的長期視点で取引します。

3.FX取引のやり方|初心者でも簡単にわかる


ここでは、FX取引を始めるための流れを解説します。この章を読めば、FXをやっている人はどういう流れで、どういうことをしているが理解できます。これからFXを始めたい方だけでなく、知識として知っておきたいという人のためにも書いています。

3-1.FXを始めるにはまずは口座開設から

FXを始めるにはまず何をしなければならないか。それはFX会社で口座を開設することです。口座開設は特に難しいものではありません。各FX会社でそれぞれ審査基準がありますが、多くの場合、無職や主婦でも、あるいは投資経験や日本国籍がなくても、誰でも口座開設することができます。ただし、20歳以下の未成年は、口座を開設することができないことにしているFX会社が主流です。

通常、FX会社はより多くの人に取引してほしいと考えているので、あなたが成人ならあまり難しく考える必要はありません。また、通常は口座開設をしてお金がかかることもありませんし、年会費のようなものもありません。逆にキャンペーンを行っているFX会社も多く、口座開設をすることでキャッシュバックなどで、お金がもらえるものもあります。

3-2.FX取引の実際|チャートを使ってトレード

口座を開設したら、すぐにFX取引が可能です。でもどうやって取引きするのでしょう? あなたに全く知識がなかったら、このあたりのことがわからないのではないかと思います。

FX取引では、例えばドルが日本円に対して高くなるか安くなるのかなどを予想して取引します。でも、やみ雲に買ったり売ったりしても当たらないでしょうし、勘で取引したところで利益が安定することもないでしょう。

投資だけでなく、あらゆることにいえることですが、何かを予測するには予測するためのツールや基準が必要です。そのツールの一つがチャートと呼ばれるものになります。具体的には以下の写真がチャート画面です。

チャートは過去から現在までの、値動きを示したものです。このチャートの値動きを分析しながら、こういうパターンのときは上がりやすい、反対にこういうパターンが出ているから下がるだろう、などと予想していくしていくのです。

チャートを見るためのソフトは、FX会社でも無料配布されています。専業でFX取引するような方の多くは、「MT4(MetaTrader 4:メタトレーダー4)」というソフトを使うことが多いです。チャートをより細かく分析できるので、私もMT4を使っています。MT4はロシアのMetaQuotesSoftware社が作ったチャートソフトですが、最近は日本のFX会社でもMT4を使って取引できるようにしているところも多くなってきました。

3-2.FXの取引手数料は本当に無料?

株式投資で、株を買ったり売ったりすると手数料がかかります。50万円程度の株を買ったとしたら、概ね200円~500円程度の手数料がかかりますし、売る時も同じように手数料を取られます。証券会社はこの手数料で儲けています。

FXでは、株のような手数料が表向きにはありません。でも、手数料とは一見わからないような方法でしっかりと手数料は取られています。どういうことかというと、FXにはスプレッドというものが存在するからです。

スプレッドとは、あなたがFXで売買をしようとしたとき、買うときの価格(ASK)と売る時の(BID)の差のことを指します。具体例を挙げると、ドル/円の通貨ペアの価格が現在、115円52銭だとします。でもこのままの価格で買ったり売ったりすることはできません。たとえば、買うときは115円62銭、売る時は115円42銭とFX会社のほうで提示してきます(ソフト上などで)。このようなスプレッドをかけることによって、手数料の代わりにしているのです。

どれだけの値幅のスプレッドを提示しているかは、FX会社によって変わってきます。より少ないスプレッドで、取引できる会社で取引したほうが有利ですが、その他の要素、例えばMT4が使えるかなどの利便性なども重要なので、総合的に判断してFX会社を選ぶことが多いです。

4.FX取引の資金はいくらから?10万円でスタート可能?


FX取引をするには、どれくいらいの資金がかかるでしょうか? この質問に単純に答えることはできますが、資金という問題はかなり奥が深いものです。資金はFXだけでなく、あらゆる投資における根幹をなすものだと考えているからです。そのすべてをここで説明するのは困難ですが、この章ではFXの資金を主眼において解説していきます。

4-1.fxを始めるにあたって必要な資金(取引証拠金)

FXでは基本的に、1万通貨を1単位として取引します。この1万通貨を買ったり売ったりするために必要なお金が、取引証拠金です。取引証拠金の額はFX会社によって多少違いがあります。

たとえば2017年8月28日現在のひまわり証券の主要通貨の必要証拠金は以下のようになっています。

ドル/円 44,030円
ユーロ/円 50,560円
ユーロ/ドル 50,560円
ポンド/円 56,340円
オーストラリアドル/円 32,310円
ニュージーランドドル/円 29,240円
カナダドル/円 33,760円
スイスフラン/円 44,410円

つまりドル/円を最低単位で取引しようと思ったら、44,030円が必要だということです。ユーロ/円なら50,560円ですね。

とはいえ、最低単位で1枚だけ取引しても、上がるか下がるかのギャンブルに近いものになってしまいます。ですから、もし予想が外れても次にリトライできるように、通常は資金に余裕を持たせて取引をします。たとえば、知識のあるトレーダーは、損失を出せるのは資金の5パーセントまでと基準を決めて取引をしています。こうした基準の中で取引をするなら、最低でも100万円程度の資金が必要になってきます。

損切りの基準などを詳しく知りたければ、以下の記事を参考にしてみてください。もしあなたがFXを始めたいと考えているなら、大怪我をする前に、まず目を通しておいてほしいです。FXの現実がよく理解できるでしょう。

「損切りとは?本当の意味や株・FXでの目安やタイミング、ルール設定を解説」

4-2.初めての方におすすめの取引通貨とは

あなたが、まったくの初心者なら、どの通貨ペアで取引するのがいいでしょうか? 

まず最初は、ドル/円を取引きしてみることをおすすめします。なぜなら、日本国内にいても、ドルと円についてはニュースや新聞などで頻繁にとりあげられていて、比較的情報を得やすいからです。また、多くの人が取引しているので、他の通貨と比較すれば急激な変動が起こりにくいということも挙げられます(もちろん例外はあります)。さらに、上記で紹介したスプレッドの幅が、他の通貨ペアと比べて小さいということもおすすめする理由です。

5.初心者のうちに取引記録をつけるのを習慣に


あなたが、まだ投資の初心者なら、良い習慣を身に付けるチャンスです。その良い習慣の一つが、取引記録をつけるということです。これをやるかどうかで、将来あなたがFXでどれくらい稼いでいるかが変わってきます。騙されたと思って、ぜひ取引記録だけはつけるようにしていただきたいです。

5-1.FXで失敗しないために大切な取引記録のつけ方

取引記録はどんなものでも構いません。ノートに手書きで書くのでもいいし、エクセルなどでつけても問題ありません。殴り書きのようなものでも、書かないよりは全然ましです。ただし、最低以下のポイントを押さえて書いてほしいです。

1.取引した日時
2.取引した通貨ペア
3.いくらで取引したのか
4.なぜその取引をしたのか(根拠:チャートの形、社会情勢など)
5.その取引は上手くいったか行かなかったか、またその理由

こうしたことを取引記録紙として残しておくのです。

5-2.取引記録紙でFXの勝ち負けを記録する理由

「なぜこんな記録を残しておかなければならないの。めんどうくさい!」なんてあなたは思っているかもしれませんね。確かにめんどうくさいです(笑)。ものぐさな私には、あなたの気持ちもよくわかります。

けれど、取引の記録をつけることで、5年後10年後のあなたの資産が10倍も100倍も違ってくると聞いたらどうでしょうか? 少しはつけてみたいと思ったのではないでしょうか。

人は忘れやすいものです。特に自分の失敗に対しては、むしろ無意識のうちに忘れようとするものなのです。ですから、失敗を記録しておくことで忘れないようにして、同じ過ちを繰り返さないようにするためのものです。

私も初心者の頃は、取引記録なんてばかばかしいと思っていました。けれど当時のトレードを思い出してみると、無意識のうちに同じ失敗ばかりを繰り返していたなと今では思います。私の投資が安定してきたのは、取引記録をつけるようになったからといっても過言ではありません。ですから、あなたには初心者のうちに、この良い習慣を身に付けてほしいのです。

また、FXに限らず投資は感情に流されやすいものです。紙に書き残すことが、船のいかりのような役割を果たして、感情が揺り動かされずに自分を客観的に見られるようになるのもメリットの一つです。

5-3.便利なFX取引記録アプリ(ソフト)もある

取引記録をつけていけるか不安だなんて思っている方は、アプリなどを使用してみてもいいかもしれません。私の場合は、ノートに殴り書きが一番手っ取り早いと思っています(笑)。FX取引記録アプリには以下のものがありますので、興味があれば活用してみてください。

「FXトレード記録(収支管理、自己分析)」

6.FX取引にはリスクもある


この記事では、FX取引について解説してきました。最後にお伝えしたいのは、FXは必ず儲かるとは限らないリスクもあるものだということです。通常、大きく儲かるものほど大きなリスクがあります。FXには、レバレッジという資金の何倍ものお金を動かせる仕組みがあります。この仕組みを使って大きく稼ぐ人もいれば、それ以上の数の大きく損をする人もいます。レバレッジを大きくすれば、リスクも増大しているということを覚えておいてください。FXにまじめに向き合っていきたいと考えているなら、まずはレバレッジを最小にして取引してみることをおすすめします。

また、FXの難しさや失敗例について知りたければ、以下の記事が参考になるでしょう。あなたも同じ失敗をして悲惨な体験をしないですむように、ぜひ目を通してみてください。

誰にも言えないFX失敗談|失敗例・大損から学ぶ成功のためのまとめ