ロングポジションとは|3分で意味と由来、ショートなどの関連語を完全に理解


ロングポジションとは、FXや株、あるいは仮想通貨などの取引で、買い持ちのポジションのことです。また、ショートポジションとは、売り持ちのポジションを指しています。それぞれ「ロング」「ショート」と略して使用されることもあります。

でも、なぜロング・ショートというのでしょうか? この記事では、ロングポジションとショートポジションの詳しい意味やことばの由来、使用例について解説します。また、ショートカバーなどのロング・ショートに関連した用語についても紹介。同僚や友人とFXや株式相場について会話している時に、恥をかかないようにしっかりとおさえておきましょう。また、この記事を読めば、株や為替や仮想通貨に関するニュースも、より深く理解できるようになるでしょう。

1.FXや株でのロングポジションとショートポジションの由来


そもそも、なぜロングポジションと呼ばれているのでしょうか? ここでは言葉の詳しい説明と由来を紹介します。また覚えておいて損のない、スクエアという言葉についても解説します。

1-1.ロングポジションとは 意味と由来(金融用語)

ロングポジションとは、株式投資やFX、仮想通貨などの金融取引で、通貨ペアや株、ビットコインなどを買って保有している状態のことを指します。同じ意味の言葉で「買い玉(かいぎょく)を持つ(建てる)」と言うこともあります。

ロングポジションの言葉の由来は諸説ありますが、ここでは最も有力な説を紹介します。
株式相場などでは、ゆっくり時間をかけて価格が上昇する傾向があります。一方、下降する時は、短い時間で一気に価格が下落する傾向が見られます。

その理由は、通常、買いのポジションを持っている人の方が売りのポジションを持っている人より圧倒的に多いからです。多くの人が止むを得ず損失を確定するときに、相場は短期間で大きく動く傾向があります。

ですから、売りポジションで儲けようと思ったら、短い時間で一気に価格が下がる、その一瞬を捉えなければなりません。そうなると、売りのポジションは必然的に保有する期間が短くなります。反対に買いのポジションは、保有する期間が長くなる傾向があります。

このようなことから、長期間保有することが多い買いポジションを、「長い」を意味するロング。短期間で手仕舞いする傾向がある売りポジションを、「短い」を意味するショートと呼ぶようになったといわれています。

1-2.ショートポジションとは 空売りのこと(金融用語)

ショートポジションとは前述したように、売り持ちのポジションのことを指します。株式取引では信用取引の「空売り」のことです。「売り玉(うりぎょく)を持つ」と言うこともあります。

ショートポジションには、ショートカバーなどの関連した言葉があるので、これについては次の章で説明します。

1-3.スクエアポジションとは(金融用語)

ロングポジションもショートポジションも持っていない状態を、スクエアと言います。つまり、資産を何にも投資していない状態のことです。

スクエアには、「スタート地点に戻る」「清算する」などの意味があります。このことから、相場にも使用されるようになったと考えられています。

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2.ロング・ショートポジションに関連したコトバを簡単に理解


この章では、ロングやショート、そしてスクエアの言葉の使用例や関連した言葉について紹介します。ここで紹介する言葉を使うと、一気に投資に詳しい人のように見えます。また、ニュースや講演で話される言葉の理解もより深まっていくでしょう。

2-1.ロング・ショート・スクエアの使用例

まずロングポジションの使い方です。
投資対象を買うとき「ロングする」「ロングポジションを持つ」などというふうに使用します。
反対に売るときは「ショートする」「ショートポジションを持つ」と言います。
ポジションを決済するときは「スクエアにする」と表現します。

また、FXでドル/円を買うとき、または買っているときは「ドル/円をロングした(している)」、売る時は、または売っているときは「ドル/円をショートした(している)」と言ったりします。

また、ロングポジションとショートポジションはアルファベット1文字で示されることもあります。すなわち、ロング(long)は「L」と示され、ショート(short)は「S」で示されます。使い方としては、「ドル円をL(える)する(ドル円の通貨ペアを買った)」「S(えす)を決済する(ショートポジションを決済する)」と行った感じです。

2-2.ショートポジションをカバーする?ショートカバーとは

ショートポジションに関連した言葉として、「ショートカバー」という言葉がよく使われます。ショートカバーとは、売りポジションを買い戻すことを指します。

ショートカバーの具体例を挙げましょう。

たとえば、相場において、ロングポジションを持つ人よりもショートポジションを持つ人の割合が多くなり、これ以上価格が下がらないという局面に来た時に、皆が一斉にショートポジションを解消し始めるといった状況です。このような状況になると、ショートポジションを持っている人が慌てて利益確定に走るので、相場が急激に上昇していきます。FXであれば、「ドル/円」や「ユーロ/ドル」でショートカバーが頻繁に観測できます。

また、価格がトレンドを形成して上昇するようなときに、ショートポジションの損切りを原動力に価格が上昇する(ショートを踏んで(損切りさせて)上昇する)ことがよくあります。こうした状態を「踏み上げ」と表現します。

2-3.ショートカバーの逆の言葉、つまり反対語はあるの?

ショートカバーに対して、ロングカバーという使い方はしませんので注意してください。うっかり使用するとちょっと恥ずかしい思いをするかもしれません。

でも、なぜロングカバーとは言わないのでしょうか? ショートカバーの、カバーという言葉には足りないものを補うという意味があります。

株での空売り(ショート)は、借りてきた株を売ってもうけを出す方法ですから、借りてきた株をどこかで必ず買い戻さなければなりません。ですから決済するときは、足りない株を買い戻して補う(カバーする)必要があります。

一方ロングポジションは現物のみで持ち続けることもできるため、必ずしも足りないものを補う必要はありません。このことから、ロングカバーとは言わないのです。

2-4.ショートカバーが起こる前の見極め方

ショートカバーが起きるかどうかは、プロが見ても難しいものです。たとえば、相場がもみあっている状況で、大口のまとまった買いが入ったり、指標等で短時間でに比較的大きく値があがったときに、ショートポジションを解消する動きが加速することが多いです。

特に底値圏でもみあっているときは、ショートカバーに備えて、突っ込み売りは控えるようにしたほうが賢明です。

この記事を見ていただいたあなたは、おそらく投資に興味があるのではないでしょうか。以下の記事では、様々な投資に手を出した著者が、投資の種類やリスク、どれが初心者に向けているのかなどについて、解説しています。ぜひ多くの選択肢の中から、自分にぴったりの投資を見つけて、自らの人生を切り開いて行ってください。

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