FX成功者のタイプは3つ|成功率や割合、成功手法や失敗しない思考を解説


「FXで本当に成功できるの?」「成功者はどうやって成功したんだろう? どんな手法を使ったのか?」「FX成功の確率はどれくらい?」こんな疑問を持って、あなたはこのページを開いたのかもしれません。あるいは、あなたは現在、FXで取引をすでにしていて、自分の手法や考え方に疑問を持っているのかもしれませんね。

私は約10年ほど投資に関わり、成功も失敗もしてきました。その中で、いろんな人の手法を見る機会もありました。こうした経験から、成功した手法は3つに分類できるというのが、今現在の私の見解です。この記事では、FXの成功率や3つの成功パターン、そしてFXで勝ち続けるには何が必要かについて解説します。

1.FXの成功率|成功者の割合は?成功率は何%?

1-1.5年間FXで勝ち続けた人の割合は?

FXで1年での収支がプラスになる投資家は、全体でどれくらいの割合でしょうか?
相場がどのように動いたかによって変わってきますが、1年間のトータルで儲けを出せる投資家は2割〜4割といわれています。

では5年間連続(年ベース)で、プラスを出し続けることができた投資家は、どれくらいになるでしょうか。

答えは0.1割程度です。つまり1%のみが、勝ち続けることができるということです。

また、FXにかぎったものではありませんが、『ゾーン — 相場心理学入門』の著者のマーク・ダグラスは、相場で継続的に利益を上げ続けることができている個人投資家は、3~5%くらいだと著書の一つの中で語っています。

このように、FXで毎年継続的に収益をプラスにするのは、相当難しいことなのです。リーマンショックなどの相場の急変動などで、5年のうち何年かは収支がマイナスになるということは、相場に関わっていたらままあることです。

けれど、世の中にはFXで成功したと自称する投資家は多くいますし、中には本当に成功している(成功の定義にもよりますが)投資家もいます。では、上記のような厳しい数値の中で、彼らは本当に成功しているのでしょうか? また本当に成功しているとしたら、どうやって成功したのでしょうか。その真実を、この記事でお伝えしましょう。

1-2.FX成功の定義

そもそも、どういう状況になればFXで成功したといえるのでしょうか。投資での成功には、インカムゲインで成功することと、キャピタルゲインで成功することの2つがあります。

インカムゲインは、株の配当や不動産投資での家賃収入など、資産を保有することで得られる収益のことです。一方、キャピタルゲインは、株が上がったら売る、不動産の価値が上がれば売却するなど、資産を売買することで得られる収益のことを指します。

FXでもスワップポイントというインカムゲインを狙うことが可能ですが、もともと大きな資金を持っていなければ、成功者といわれるほどの利益は得られないでしょう。そして、インカムゲインを狙うなら、必然的に長期投資になります。株や不動産投資ならある程度の将来予測が可能ですが、通貨の長期の見通しを予測するのは、相当に困難なことですから現実的ではありません。

つまり、FXの成功者は、キャピタルゲインを狙って、比較的短期間で資産を積み上げたケースが多いと考えられます。ですから、この記事ではキャピタルゲインをいかに得て、FXで成功したのかという視点で、記事を書き進めていきましょう。

2.FX成功者共通点は3つ|成功談から分かる成功例


私もかつては聖杯(相場で必ず勝てる方法)を、探し求めていました。いろんな手法を試したり、実際に勝ち続けていると自称する方に習ったこともありました。また、FXで取引きしている人が、どんな手法を使っているのかを、ひたすら研究した時期もありますし、様々な成功談をうかがったこともあります。そうした経験から、FXで本当に勝者と呼ばれる人は、主に3つの手法を使っていると私は考えています。

2-1.FX億トレーダーの手法1|トレンドを追随型の手法

FXには、大きな波(トレンド)が来ることがあります。例えばアベノミクスの際の相場変動は、当時ドル円なら円高一方向に上がり続けました。この波を捉えて、ピラミッティング(利益が出た方向にポジションを積み増していく方法)を使えば、元々の資金量にもよりますが、数年ベースでは成功者と名乗れるくらいの利益を上げることができたでしょう。

アベノミクスの当初、私もかなりの利益を上げましたが、その時の大きな波はとても見分けやすかったのです。けれど、通常はこの波は非常に見分けづらいものです。もちろんテクニカルなどで、その精度を上げていくことは可能ですが、いつも正確にピタリと当てることは困難です。

重要なのは、わかりやすい大波が起こった時に、最低限の知識を持って、その場に居合わせているかどうかです。すでに相場から撤退していたら、この波に乗ることはできません。私がこのブログでまず生き残ることが大切だと何度も言っているのは、このためでもあるのです。

2-2.FX億トレーダーの手法2|スキャルピングやデイトレ

上記でも触れましたが、FXは個人投資家が長期間の見通しを予測するのはかなり難しいです。なぜなら各国の政治的な動きや自然災害、テロなどに大きく影響されるからです。これを個人レベルで把握するのが困難だということは、あなたにも想像できるのではないでしょうか。

長期で利益を上げるなら株式の方が向いています。株式も政治やその他の要因に影響されますが、最終的にはその企業の成長が株価に反映されるからです。企業の業績なら、ある程度の見通しは立ちますが、取引きしている通貨の国が今後どうなるかということは、あまりに要因が広すぎて予測は困難です。

ですから、個人投資家が効率よく儲けを出すには、FXでは短期トレードの方が向いています。特にスキャルピングのような超短期トレードは熟達すれば、かなりの稼ぎになります。スキャルピングの手法については、ここでは説明しませんが、ポイントは利益が出ている時よりも、損失が出た時の損切りの速さです。しかし、スキャルピングは精神的にかなり疲れる手法です。チャートパターンを、瞬時に判断できる思考の速さが必要です。

もちろん、比較的長期間保有してで成功するパターンもあり得ますが、FXは毎日のように発表される経済指標などで大きく動くことから、長く保有すればするほど、運の要素が大きくなってきます。こうした運の要素で、たまたま大きな利益を出した人を、はたして成功者と呼ぶことができるでしょうか。

2-3.FX億トレーダーの手法3|売りと買いの両方で儲ける

FXでは損切りしないほうがいいということが、まことしやかに囁かれています。確かに価格が戻ってくる可能性がありますし、損切りしなければ、損失はまだ未確定のままです。これを利用して、買いと売りの両方のポジションをバランスよく立てていき、利益が乗ったものから利益確定をしていくという手法があります。

こうした手法で、成功者といえるほどの利益を積み上げた人に、実際に会ったことがあります。ポイントは、同じ価格帯でポジションを取らないということです。ポジションを散らして、様々な価格帯でポジションを取り、相場変動により利益が乗ったポジションを外していきます。一般的な上げ下げを予測する取引がライフルで獲物を狙うことだとしたら、この手法はあちらこちらに罠をしかけておいて、獲物捉えるようなイメージですね。

3.FXで成功するための思考|失敗しない秘訣とは


FXで成功するのに大切なことを挙げるとしたら、自分の経験やこれまで出会ってきた人の話を総合すると以下の3つになります。

3-1.トレード日誌の本当の意味は思い込みをなくすこと

トレード日誌の重要性は、私もいろんな人から指摘されました。人間は自分を客観的に把握できているようで、実はできていないことが多いです。特にトレードの中では、資産の増減だけに目がいき、自分がどのようなトレードをして、どんな損益になったか、また、ルールに則って取引きできているか、自分の手法が今の相場できちんと機能しているのかが、わからなくなっていきます。

怖いのは、自分はわかっていると思い込んでいる状態です。通常FXの取引きは孤独な作業になりがちで、誰も指摘してはくれません。このような状態に陥らないためにも、トレード日誌をつけて自分を客観的に見返す機会を作ることが重要です。

3-2.メンタルを本当に理解できている人は少ない

よく言われることですが、FXではメンタルが何より大切です。ここでいうメンタルとは、何も大損を抱えて平然としていられるメンタルという意味ではありません。自分の作った規律を、どんな時もきっちり守れるメンタルということです。

FXでは人間なら誰もが持つ、プラスを出したい欲とマイナスを出したくない恐怖の中で、取引きしていかなくてはなりません。こうした人間の感情は思っている以上に、あなたの取引きに影響を与えています。

たとえば有効な手法でも、立て続けに負けがかさむことがあります。その際の損失額が大きければ大きいほど、何としても取り返したいという感情に多くの人はかりたてられるでしょう。

その時にメンタルが鍛えられていないと、取り返すために必要以上に大きなポジションを取ってしまったり、自分の手法を疑ってしまって普段は使わないような手法を使ってしまったりします。こうした場合、取り返すどころか、より多くのお金を失ってしまうケースが大半です。

3-3.失敗しないために最も大切なのが相場を休むこと

私が一番大切だと考えることは、相場を休むことです。トレード日誌を見返して、なんかタイミングがずれているな、しっくりこないなと感じたら、ためらいなく相場を休んでください。また、大きな損失を出した時も同様です。

あなたが個人投資家なら、相場を休むことが出来るか出来ないかで、「相場で生き残れるか」「絶好のタイミングで資産を築き上げられるか」などの確率が、かなり変わってくるからです。

日々の仕事として投資行動をしている機関投資家等は、相場を休むことができません。また、最近話題になっているAIも、相場を休むことができるようにプログラムされてはいないでしょう。相場を休むことができること、そしてその期間を利用してじっくり考えることができること、これが機関投資家やAIよりも個人投資家がアドバンテージを持てる唯一のことです。

4.おわりに|頭のいい人ほどFXで成功しない本当の理由


最後に、FXで成功したい人に、ぜひとも伝えておきたいことがあります。それは、あなたが持っているFXの成功のイメージです。FXで成功している人と聞くと、初心者は毎回のトレードで勝ち続けているというイメージを持つのではないでしょうか? 

けれど、どのトレードでも勝ち続けることなんてできません。どんな成功者であってもです。この記事の1章で、5年連続で勝ち続けることができるのは、わずか1%という話をしました。これは、成功者が1%しかいないということを意味しません。

たとえば、1年で1億円の利益を出したけれど、翌年は100万円の損失が出て、翌々年は300万円の利益しか出なかった。そして、さらに次の年は2億円の利益が出た。成功者のトレードは、こういうイメージなのです。ですから、5年連続で勝ち続けることが成功ではないのです。

相場で儲ける秘訣は、損を小さくして利益を大きくする、「損小利大」だとよく言われます。上記のような資産経過はまさに、損小利大を狙った結果によるものです。ですから、一般的な考え方、つまりコツコツやっていれば資産が増えていくというイメージは、実社会の中でなら有効な考え方かもしれません。しかし、同じ考え方をもってFXに挑めば、なかなか成功者の枠の中には入れないでしょう。これが、頭のいい人や医者や弁護士などの社会的地位の高い人でも、なかなかFXで成功できない相場の罠です。彼ら彼女らは、一般社会での考え方や成功習慣が、身に染みつきすぎているから成功しづらいのです。

上記のことを踏まえて、損は必ず出るものですから、それをいかに小さく抑えるか、そして大きなトレンド(波)に乗っていかに利益を伸ばしていくかということに焦点を合わせれば、あなたの資産状況は大きく変わってくるでしょう。この記事が、あなたの気づきになってくれたらうれしいです。