FX のロットとは?かんたんな意味やロット数の目安と増やすタイミングを解説


ロットという言葉のそもそもの意味は、同一製品を生産・出荷する際の最小単位のことです。FXでは、通常取引する際の最小単位のことを指しています。ロットを上げて取引すれば、当然大きく稼ぐことができますが、思惑が外れると大きな損失が出てしまいます。

そこでこの記事では、FXにおけるロットの詳しい意味や、ロット数を増やす目安やタイミングなどについて解説します。ぜひFXの取引の基本となる、ロットの意味を正しく理解して、取引に役立ててください。

1.FXのロットの意味やロット数の目安を解説


FXのトレードでは、「1ロット買う」など、「ロット」という単位が使われています。この章では、FXでいうロットどういう単位なのかや、トレードにおけるロット数の目安などについてもお伝えしていきます。

1-1.FXのロットとはどんな意味?

ロットとは、FXで売買する際の、取引サイズを表す言葉です。通常、1ロットは100,000通貨単位のベース通貨のことを指しています。多くのFX取引会社では、1ロットが取引最小単位になっていますが、0.1ロット(10,000通貨単)、0.01ロット(1000通貨単位)での取引を受けつけていることもあります。0.1ロットのことをミニロット、0.01ロットのことをマイクロロットと呼びます。

1ロットを例に説明すると、現在ドル・円の通貨ペアが105.55円だったとします。1ロットは100,000通貨単位ですから、105.55×100,000=10,555,000となり、取引するには10,555,000円が必要になります。「たった1ロットでこんなに必要なの!?」とあなたは思ったかもしれません。でも、これが現実で、本来これくらいのお金がないと、1ロットさえ売買できないのがFXの世界なのです。

「でも、何か変だぞ」と感じたなら、あなたはなかなか鋭いです。FXの場合、通常レバレッジを効かせて取引しているからです。例えば20倍のレバレッジをかけていれば、たとえ1ロットが10,555,000円でも、5万円程度の資金があれば取引できてしまいます。つまり、FX業者は約95万円ものお金を貸して、あなたに取引してもらっているのです。

こう聞くと、何だか怪しいなって感じた方もいるかもしれません。その答えの詳細は、この記事では語りません。なぜ多くのお金を貸してまで、FX業者はあなたに取引をしてもらいたいのかを知りたければ、以下の記事を参考にしてみてください。

FXが勝てないようにできている理由と回避方法|知らないと必ず負ける真実

1-2.FXで皆は何ロットでやっている?

あなたは、他のトレーダーが何ロットで取引しているのか、気になるかもしれませんね。その答えは、日夜市場に参入してくる初心者トレーダーの多くは、自分の資産で取引できる最大のロットで取引しているはずです。

儲けたいという、心ばかりが先行した結果、自分の持てる最大のロットで取引するという行動に駆り立てられているということは容易に想像できます。いえ、そもそも初心者トレーダーはどのくらいのロットが適切かも学ばずに、トレードをしているというのが現実でしょう。

1-3.FXにおけるロット数の目安

あなたは、どれくらいのロット数で取引すればいいのか、悩んでいるのかもしれないですね。これは、あなたの資金量と、どれくらいの経験があるかによります。

けれど、確実に言えるのは、まだ経験が浅いうちは、ロット数が少なければ少ないほどいいということです。あなたが資金数十万程度で市場に参加しようとしているなら、1ロットでも多いくらいです。一つの目安として、一回のトレードでの損失は全資金の2%以内が理想と言われています。

となると、あなたが50万円の資金でトレードを始めた場合、20pips逆行したら損切りするというルールを設定した場合、どれくらいのロットが適切といえるでしょうか。50万円の資金の2%は、1万円になります。

1ロットで20pips逆行すると約2000円程度のマイナスです。
5ロットであれば、20pips逆行で、約10000円のマイナスですから、50万円の資金で20pips程度の損切り幅を設定でするなら、5ロットまでなら売買してよいということになります。

ただし、スイングや中期投資を考えているなら、20pipsは損切り幅としては少なすぎるかもしれません。となると、もっとロット数を減らして、損切りの設定額を2%以内に抑えるか資金量を増やすことが、相場で生き残るために必要になります。

2.FXでロット数を(lot) 増やす タイミングを解説


上記でロット数は少なければ、少ないほどいいと書きました。特にあなたが初心者であれば、この言葉は胸に刻んでいおいてほしいところです。なぜなら、FXなどの相場の世界では、上達する前に資金を失ってしまう人があまりにも多いからです。

まずは、腕が上がるまで、なるべく資金を減らさないほうが有利です。初心者はロット数が少なければ少ないほどいいというのは、こうした理由からです。しかし、資金を減らさないことが重要だと言っても、延々と少ない資金で取引していたのでは、いつまでたっても大きく稼ぐことはできません。どこかでロットを上げる必要があるのです。「でも、どこで?どうやって?」ここでは、こうした疑問にお答えしていきましょう。

2-1.FXでなぜロット数を上げる必要があるのか?

世の中には、非常にチャートを読むのが非常に上手いトレーダーがいます。勝率が8割以上という、トレーダーもいました。実際に、彼は趣味でシグナル配信をしていた時期があって、その時も8割程度の勝率をたたき出していました。でも、彼自身のトレードの収益は、月15万円程度でした。なぜ、そこまで、相場を読める人が、会社員の給与よりも少ない収入しか得られていないのでしょうか??

そのカギはロット数です。彼は「ロットを上げると、まるで勝てなくなる」と言っていました。ロット数を上げるとプレッシャーがかかって、相場を読み違えてしまうというのです。だから、ロット数を上げられないのだと。でも、月15万程度の収入なら、普通に働いたほうがいいですよね(笑)。

そうなのです。あなたが、FXやその他の投資で、普通の会社員の人以上に稼ぎたいなら、どこかでロットを上げていかなければいけません。それも、なるべく心理的抵抗のない方法で。でなければ、FXは趣味の小遣い稼ぎ以上のものには、ならないでしょう。いえ、それが悪いことだとは言いません。だだ、せっかく投資をするならもっと大きな地点を目指してほしいのです。

2-2.FXでロット数を上げる タイミングの目安

ロットを上げるのは、通常、勝てるようになってからだとか、資金管理ができるようになってからだとか言われます。これらも確かに大切な要素なのですが、それ以上に重要なことがあります。何だかわかりますか?

それは、あなたの心と体の状態です。信じられないかもしれませんが、日常で嫌なことがあったとか、その日の気分でさえ、あなたの投資の成績に影響してきます。

投資以外の、仕事でもスポーツでも、そうではないでしょうか。前日恋人に振られたばかりの時は、気分が落ち込んでしまうでしょうし、仕事がうまくいっていなかったら自信がなくなり、他のことにも影響してきます。

投資はちょっとした、思考のズレで大きな損失を被ってしまう行為です。ですから、最高のパフォーマンスを出せるあなたの心の状態にも、ぜひ注意を払ってみて欲しいのです。