FXとは何か|デメリット・危険性、取引方法まで初心者にも簡単にわかる!


FX(エフエックス)の日本語での名称は、「外国為替証拠金取引」で、略して「 外為(がいため)」とも呼ばれます。FXではドルと円やユーロとポンドなど、2つの通貨がペアになっています。通貨の価値は、常に変動していますから、その差益を目的に売買するのがFXです。

と、教科書のような説明では分かりづらいかもしれませんね。でも、安心してください。この記事では、日常的にFXに関わっている著者が、初心者にもわかりやすくFXの意味や仕組みを解説します。

また、他の投資と比べたときのデメリットや危険性、FXで儲けている人はどんな取引きをしているのか、ということまで紹介。もしあなたが、FXをやってみたいと感じたときに、いきなり大損しないための注意点についてもお教えします。

あなたがFXについてあまり知らない状態なら、取引きをするにしてもやめるにしても、この記事が人生のプラスに働くことを願ってやみません。

1.FXとは? 初心者でも完全理解!わかりやすく解説


「そもそもFXって何? できるだけ簡単に教えてほしい」「知り合いがFXで儲けているって聞いたけど本当かな? どんなものなんだろう?」「FXって危険って聞くけど実際のところどうなの?」そんな疑問をもって、あなたは、この記事を見てくれているかもしれませんね。この章では、そんな疑問に包み隠さず、正直にお答えしていきます。

1-1.FXとは何の略?FXの意味を超簡単に教えます

FXとは、Foreign Exchangeの略です。Foreignが「外国の」という意味で、 Exchangegが「交換する」ということ表しています。FXを超簡略化して説明すれば、外国のお金を売ったり買ったりすることです。たとえば、日本の経済が悪くなり、アメリカの経済が良くなれば、アメリカのお金のほうが価値が高くなっていきますよね?

例えば、あなたが持っている日本の円を売って、アメリカのドルを買ったとしましょう。その後、 ドルの価値がどんどん上がり、円の価値がどんどん下がっていったとしたらどうなるでしょうか?

そうなると、円をドルに変えていたほうが、得ですよね? さらに、ドルの価値が上がりきったところで、ドルを売って円を買い戻したら、ドルと円の価値が変動したぶんだけ儲かりますよね。

このように外国のお金を取引きして、儲けようとするのがFXです。実際には、円とドルには金利差があったり、アメリカ経済が良くならなければ、日本経済も良くならないという図式があったりして、一概に上記の説明どおりにはならないのですが、ざっくりとしたイメージとしてはこんな感じです。

また、先にも少し紹介したように、FXではドルと円のように、2つの国の通貨がペアになっています。たとえば、ユーロとドル、ユーロと円、イギリスのポンドとドルといったように、あらゆる国の通貨をペアにしています。この二国間(ユーロは欧州連合ですが)のお金の価値の変動を利用して稼ぐのがFXで、為替相場とも呼ばれています。

1-2.FXのメリット|株式等の投資と比べると?

FXのメリットとして、まず流動性が高いことが挙げられます。流動性というのは、いつでも買ったり売ったりできるということです。

たとえば、あまり取引きされていない投資対象だと、なかなか買い手や売り手がつかなくて、すぐに売買が成立しないことがあります。その点、通貨を取引きするFXであれば、特殊なことがない限りは、取引時間内であれば常に売ることも買うこともできるということがメリットです。

また、FXの人気が高い理由の一つとして、レバレッジ効果があります。レバレッジとは、あなたが実際に持っているお金の何倍もの資金で取引できる仕組みのことです。

株式投資でも信用取引をすれば、このレバレッジを効かせることができます。でも、国内株式では3倍までです(しかも信用取引をしないとできません)。これに対してFXでは、通常25倍までレバレッジをかけることができます。つまり、あなたが10万円しか持っていなくても、250万円持っていなければできないような取引きが可能になるということです。なお、海外の口座を作れば400倍までレバレッジをかけたりできるのですが、そこまでいくとギャンブルになってしまうので、本記事ではおすすめしません。

1-3.FXのデメリット|危険性と危ない落とし穴

上の項で説明したように、レバレッジが効くということは、儲けも大きくなると同時に、損失も大きくなるということです。また、FXで取引きをするということは、リスクをとるということです。

これは、株式投資でも不動産投資でも同じです。リスクをとっているということは、思惑どおり価格が動いたときは利益になりますが、価格が思惑とは逆に動いてしまったら儲けるどころか、お金を失ってしまします。このように、リスクがあるということもFXのデメリットといえるでしょう。

初心者は、リスクよりも利益のほうに目が行き勝ちです。大きなレバレッジをかけられるということは、リスクも増大しているということです。株式投資などをやっていると、値動きが少なかったり、レバレッジがきかなかったりして、短期間で資金が増えていかず退屈になることがあります。もっと大きく動いてほしい、もっと大きなお金を動かしたい、なんて感じるはずです。でも、それは危ない落とし穴です。あなたが、損切りなどの意味を本当に理解していなければ、市場はあなたのお金を容易に奪っていくでしょう。

では、「FXで大損をすればどんなことになるのか?」「 借金をかかえることになるのか??」そんなふうに、あなたは不安になったかもしれません。それについては、次の章で解説します。

2.FXって実は簡単?|誌上の初心者セミナー


FXは取引き自体は、非常に簡単なものです。いわば、通貨の価値が上がるか下がるかを当てるだけのものだからです。株式投資のように、直接的な手数料もかからないので、私も初めてFXをやったときは、かなりお手軽な印象を受けたものです。

でも、本当にお手軽で簡単なものなのでしょうか? この章では、FXの実際の取引方法や仕組み、失敗したときの怖さや、勝ち組の手法などを紹介します。

2-1.FXは簡単?株式投資よりもシンプルな理由

FXは株式取引と比べると、確かにシンプルかもしれません。その理由は、取引されている主要な通貨の種類が少ないからです。米ドル、ユーロ、ポンド、豪ドル(オーストラリアドル)、NZ(ニュージーランド)ドルなどがそれにあたります。もちろん取引きしたいと思えば、もっとマイナーな国の通貨も取引きできますが、あまり情報が得られない通貨を取引きする人は少ないです。

実際、私が取引きしているのも、「ドル・円」「ユーロ・円」「ユーロ・ドル」くらいです。株式相場と比べてFXの手軽なところは、株式相場のように何百という銘柄のなかから、上がりそうな株を見つけるという作業をしなくていいというところですね。

株のデイトレードを中心にやっていたときは、この銘柄選定(スクリーニング)にかなり時間をかけていました。しかし、FXでは取引きする通貨がだいたい決まっているので、その作業に時間をとられないのが私のようなものぐさな人間にはありがたいところです。

2-2.FXの取引き方法と仕組み

FXで行う取引きは、単純化すれば次の3つだけです。

(1)通貨ペア(たとえば「ドルと円」など)を選び、通貨を買う。
(2)通貨の変動を分析しながら、利益が出るのを待つ。
(3)利益がでたところで、通貨を売ってもうけを確定!

簡単ですよね。でも予想に反して損が出たときにどう対処するかということや、どこまで儲けが出たら決済するかということに、テクニックが必要になってきます。

上記で紹介した、3つの状態をちょっとカッコよく、専門用語にすると以下のようになります。
(1)ポジションを取る。
(2)ポジションを保有する。
(3)ポジションを決済する。

さらに、「ドル・円」の通貨ペアであれば、ドルを売って円を買うポジションを「ショートポジション」といいます。反対に円を売ってドルを買うことを「ロングポジション」といいます。

まあ、あまり難しく考えなくてもいいです。通貨ペアで先に表示されている(たとえば「ドル・円」ならドルが先に表示されていますよね)通貨を、買うのが「ロング」で、売るのが「ショート」と覚えておけば問題ありません。

2-3.FXで損をするとどうなる?失敗すれば危険な末路も

FXで損をすると、悲惨な末路が待っているとあなたは思っているかもしれませんね。レバレッジが25倍まで使えるし、恐ろしいものではないかと。下手をすれば借金を負ってしまうのではないかとか・・・。

でも、最悪大きな損をしても、通常は手持ちの資金がすべてなくなるだけです。なぜなら、たいていの場合、借金を負うほどの損失が出る前に、FX業者側で強制的に決済してしまうからです。これは、強制ロスカットと呼ばれます。

FX業者も商売でやっているので、顧客が借金しなければならないほどの損失が出る前にとっとと強制的に決済してしまうわけです。借金になっても、回収できるとは限りませんから。

2-4.FXの勝ち組はどんな取引方法を採用しているか

FXで成功しているさまざまな人を見てきましたが、彼ら、彼女らに共通しているのは、自分のトレードルール(取引きするときのルール)を持っているということです。そして、それを忠実に守っている。儲けている人は、例外なくそうでした。

FXには、いろいろな手法があります。その中から自分に合う、自分が無理なく実行できるトレードルールを見つけてください。儲け方は一つではないのです。しかし、損をする方法はだいたい決まっています。

たとえば、私は10年かけて自分に合う投資スタイル見つけましたが、それをそのままあなたに伝えても、あなたが本当に儲けられるかといえば、答えはNOになります。なぜなら、あなたがその投資スタイルを、本当に理解し、実行できるとは限らないからです。

今は、この言葉の意味がよくわからないかもしれません。何か肩透かしを食らったように、感じているかもしれません。

しかし、あなたがFXに限らず相場というものに長く関わってみると、その意味が心から理解できる日が必ずきます。その時、あなたは自分の投資スタイルを見つけているでしょう。もう一度、強調したいのは、儲け方は幾通りもあり、損するパターンは決まっているということです。

このメディアでも、今後さまざまな投資スタイルを紹介していきます。そうした記事が、自分に合う投資スタイルを見つけるきっかけになってくれたら、これほどうれしいことはありません。

3.FXの初心者が失敗しないように注意すること


前章で、「儲け方は幾通りもあり、損するパターンは決まっている」と書きました。この章では、すぐにでもFXを始めたいと思っている人に向けて、これだけはやってはダメ!というFXで大損しないための注意点を紹介します。

3-1.FXで失敗する取引きや危険な考え方とは

ここでは、FXで損する人がどういう取引きをしているかを紹介します。ぜひ、定期的に見直して、自分が同じような行為をしていないか確認してほしいです。そうした行動が、あなたを破滅させることから守ってくれると信じています。

まず失敗している人の特徴として、取引する通貨を絞らないということです。最初は、いろいろな通貨ペアで取引するのもアリだと思います。でも、本当に儲けたいなら、自分が取引する通貨ペアを絞って、その値動きを研究しましょう。これは、FXだけにいえることではありません。株式投資でも儲けている人は、自分が得意な銘柄を作り、その株のみを取引きしているケースがほとんどです。

次に損切りを、注意点として挙げておきましょう。自分の思惑が外れたときは、速やかに損を確定することが、莫大な損を出さないことにつながります。自分の失敗を認めるのは、嫌なものです。でも、相場というものは終わりがないものですから、自分で負けを認めないと、永遠に損を出してしまうこともあるのです。終わりのないものだからこそ、自分で区切りをつけることが必要です。

そして、最後に肝に銘じていただきたいことが、常に売ったり買ったりしないことです。取引きしないことが、最善の選択であることもあります。今、どうしても買ったり売ったりしなくてもいいのです。自分が本当にチャンスだと思えるときだけ、売買すればいいのです。FXや相場は明日もあるのですから。自分が調子が悪い、なぜかうまくいかないというときは、取引きしないというのが鉄則です。

3-2.FXで儲けたら確定申告が必要?

最後に、後で焦らないように、確定申告について触れておきます。

FXで儲けたお金は確定申告しなければなりません。具体的には、1月1日から12月31日までに得たすべての利益を計算し、申告書を税務署へ提出後、納付すべき所得税額を確定しなければならないということです。
ただし、利益が20万以下であれば、申告する義務はありません。

FXの課税額は利益の20%です。つまり、100万の利益があれば20万の税金を払わなければならないということです。ただし、一律20%なので、累進課税のように多く稼いでも課税率は変わりません。これを高いか安いかと思うのは人それぞれですが、払わなければならないものは仕方がありませんよね。

ぜひあなたにも、将来的にはFXや相場で儲けて、20%程度の課税など気にならないほどの儲けをだしてもらうことを願って、筆を置きたいと思います。

なお、FXで本当に稼ぎたければ、まずあなたの考え方を変えなくてはいけません。以下の記事では、FXで儲けるためのコツや考え方を紹介しています。今知るのと、1年後に知るのでは確実に結果が違ってくるでしょう。

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