RSIとは|シグナルや計算式、設定期間や使い方を解説|FXや株を有利に


RSIとは、Relative Strength Indexの略で、株やFXなどの相場の上下を予測するテクニカル指標の一つです。読み方は「アールエスアイ」です。日本語にすると相対力指数といいます。現在の相場の水準が、相対的に「買われ過ぎ」あるいは「売られ過ぎ」を判断するものです。

この記事では、RSIの基本的な知識や、有効な設定方法、使い方とシグナルについて解説します。また、実際のチャートでどう使えば有効なのかを説明。ダイバージェンスや併用すると有効なテクニカル分析についても紹介します。

1.株式やFXで有効なRSIの期間の設定や計算式を解説


この章では、RSIの意味や、どのようなセッティングをすればいいかを解説します。また、厳密にいえば、RSIには2つの計算式があります。この2つの計算式を紹介し、どちらを使えばいいかも紹介していきます。

1-1.テクニカル指標のRSIとは何か

はじめに、RSIについて簡単に紹介しましたが、ここでもう少し詳しく見ていきましょう。RSI はオシレーター系のテクニカル指数の一つです。オシレーター系とはざっくりといえば、過去の値動きをもとに相場の天井と底を予測するツールになります。

RSI は、1978年にアメリカのJ.W.ワイルダー(John Welles Wilder)によって、開発されました。彼は、RSIやパラボリックなどのテクニカル指標を作り出し、自ら投資行動をすることはもちろん、投資インストラクターとしても活躍しました。

1-2. RSIの2種類の計算式

RSIの計算方法には2種類あります。1つはオリジナルの計算式です。しかし、このオリジナルのRSIには反応が早すぎてダマシも多いという欠点もあります。そこで、オリジナルでは指数移動平均線(EMA)を使っているところを、単純移動平均線に置き換えたカトラー(Cutler)版のRSIもあります。

オリジナルのRSIの計算式
■1日目
RSI= A÷(A+B)×100
A…(前日までのRSI×(N-1)+当日の値上がり幅)÷N
B…(前日までのRSI×(N-1)+当日の値下がり幅)÷N
※Nは設定値。通常は14日を設定します。

■2日目以降(直近の値動きを重視するため2日目以降の計算式は以下のようになります。)
RSI= A÷(A+B)×100
A…(前日までのRSI×(N-1)+当日の値上がり幅)÷N
B…(前日までのRSI×(N-1)+当日の値下がり幅)÷N
※Nは設定値。通常は14日を設定します。

カトラー版のRSIの計算式
RSI= A÷(A+B)×100
A…N日間の終値から上昇した値上がり幅の平均
B…N日間の終値から下落した値下がり幅の平均
※Nは設定値。通常は14日を設定します。
直近の値動きを重視しないため2日目以降同じ計算式になります。

2つの計算式は、どちらにも長所と短所があります。先にも書いたようにオリジナル版は、値動きに機敏に反応し出遅れを防ぐことができますが、ダマシに合う場合もあります。一方、カトラー版は、ダマシに合いにくい反面、ポジションを取るのが遅れてしまう可能性があります。とはいえ、カトラー版のRSIは一般的にあまり使われていないので、オリジナル版のRSIを使ったほうが無難な取引ができると思います。

1-3.RSIの数値や期間の設定|1分足のケースも解説

RSIは、移動平均線を使って現在が買われすぎなのか売られすぎなのかを計っています。ですから、まず期間がいくつの移動平均線をもとに計算するのかを設定しなければなりません。

一般的には期間14日を使用します。なぜなら開発者のワイルダー自身がこの数値を推奨しており、世界的に見ればこの数値を使っているトレーダーが多いと考えられるからです。期間14日以外なら、期間9日が多く使われています。

上記の数値は基本的に日足をもとに考えられていますが、1分足や5分足でも考え方は同じです。期間14、期間9以外の数値の方が、相場の動きにより適合することもありますが、それは一時的なものの可能性が高いです。基本的には、期間14、期間9を使い、どちらの数値を使ってもRSIが上手く機能していないような値動きであれば、現在の相場はRSIでは対応できない相場だと考えたほうが無難です。

また下限設定の数値は0で、上限設定の数値は100にしておくとよいでしょう。

2.RSI無料チャート講座|有効な使い方とシグナルとは


では設定についての説明が終わったところで、実際のチャートを使ってRSIの使い方を見ていきましょう。基本的な使用法はもちろん、ダイバージェンスなどの特殊な使い方についても解説します。

2-1.RSIの使い方/シグナルと利益確定

RSIは単純なテクニカル指標です。見方としては現在が買われすぎているのか、売られれすぎているのかを測ります。買われすぎているならショートポジションをとるあるいはロングの利確を行い、売られすぎているならロングポジションをとるあるいはショートの利確を行うことになります。

下図の買われすぎラインをよりも図中の青い線(RSI)が上に来たら、「買われすぎ」と判断し、売られすぎラインの下にRSIが来たら、「売られすぎ]と判断します。通常は買われすぎラインは70%に位置し、売られすぎライン30%に位置しています。また、買われすぎラインを80%にして、売られすぎラインを20%にすることもよくあります。その設定は、どちらの設定が現在の相場に合っているか見極めることが大切です。

実際の取引例を説明していきましょう。上図のAのポイントに注目してください。RSIが買われすぎのラインを超えた後に、再び下降して買われすぎのラインを突き抜けました。基本はこの状態になると売りサインです。またこのケースではわずかにダイバージェンス(ダイバージェンスについては後述します)も見られますから、これから下落する可能性が高いと言えます。

仮にAのポイントをシグナルとしてショートポジションを持ったとすれば、Bのポイントが利益確定のポイントになります。つまり売られすぎのラインを割り込んだのを合図に、そろそろ売られすぎだと判断します。しかし、利益はより伸ばしたいところなので、私なら売られすぎのラインを割り込んだ途端に利益確定するのでなく、しばらく時間をおいて利益確定します。たとえ利益が減ることがあっても、長期的視点で見ればそうした習慣がついていた方が、将来的に積み上げる利益は多くなる可能性が高いと考えます。となるとC地点で利益確定がベストとするのも一つの考え方でしょう。

なお、RSIは100%相場の上下を的中させられるテクニカル指標ではありません。A地点の左側を見てみると、買われすぎラインと下に突き抜けたのに再上昇しています。こうしたダマシも起こりえます。ただし、買われすぎラインや売られすぎラインを突き抜けたことを合図にしてポジションを取ることの利点は、損切りポイントをタイトにできることです。この場合、買われすぎラインを再び上に抜けた時に損切りすれば、損失は最小で済みます。

2-2. RSIのダイバージェンスとは

ダイバージェンスとは、価格は上がっているのに、RSIなどのオシレーター系のテクニカル指標見ると下がっている現象のことを指します。日本語では逆行現象と呼ばれます。これは価格の上昇の勢いが弱まっていることを表しています。

また、反対に価格が下がっているのに、オシレーター系のテクニカル指標が上がっている場合もダイバージェンスで、売りの勢いが弱まってきていることを表しています。

次項で、実際のチャートを見ながら説明していきましょう。

2-3.こうなればチャンス!RSIのダイバージェンスの例

ここでは、実際のチャートを使って、ダイバージェンスを説明していきます。下図ローソク足に示した、オレンジ色の線で示した箇所では、価格が上昇していることが見て取れます。しかし、同じ位置のRSIを見ると、価格とは反対に切り下がっていることが観察できます。

このように価格の山と、RSIが示す山の傾向が異なる現象がダイバージェンスです。図のケースであれば、その後価格は下落傾向になる可能性が高くなります。RSIの場合、買われすぎラインの上、あるいは売られすぎラインの下でダイバージェンスが確認できると、勝率が高くなります。

3.勝率アップのためにRSI組み合わせるインジケーター


この章では、RSIの勝率をより高くするために、どのようなテクニカル指標と組み合わせるといいかを解説します。どんなテクニカル分析にも穴があります。ですから、欠点を補うようにテクニカル指標を組み合わせるのが基本です。

3-1.ストキャスティクスとRSIを組み合わせると?

ストキャスティクスとRSIはどちらもオシレーター系のテクニカル指標です。この2つを組み合わせることでどんな意味があるでしょうか? 2つともレンジ相場で威力を発揮する分析手法ですので、レンジ相場での値動きをより詳細に把握するのに役立つというのも一つの考え方です。

とはいえ、ストキャスティクスとRSIを組み合わせるなら、別のテクニカル指標と組み合わせたほうがより賢い選択になるでしょう。上記でも書いたように、お互いの欠点を補う目的でテクニカル指標を使うのがセオリーです。

3-2. RSIと併用するべきテクニカル指標は?

では、RSIはどんなテクニカル指標と相性がいいでしょうか? 私の経験からRSIと組み合わせてよい結果が出たものとして、MACD、ADX、ボリンジャーバンドなどが挙げられます。どの指標もトレンド把握に強い指標です。このような組み合わせで、互いの欠点を補うとより確率の高いトレードをしやすくなります。

なお、ボリンジャーバンドとRSIを組み合わせたトレードに関しては以下の記事で紹介しています。あなたのトレードをより強固なものするために、ぜひ参考にしてみてください。

ボリンジャーバンドとは|FXを例に見方や使い方、設定期間や計算式を解説

4.おわりに|RSIで売られすぎだからといって…


RSIは確かにその通り相場が動くこともありますが、ダマシも多いテクニカル指標です。売られすぎだからといってすぐに手を出すのは危険です。それはトレンドの始まりの可能性があるからです。

ですから、基本的に単体で使うのはおすすめしません。この記事で書いたように、他の指標と組み合わせて使用してみてください。しかし、それはどのテクニカルにもいえることなのかもしれません。人間と同じように、テクニカル指標にも完璧なものは何一つないのですから。問題はそれをどう補っていくかです。