FXで損が出たときほど確定申告が必要な本当の理由3つ


FXの確定申告のやり方については、色んなサイトで紹介されていますし、投資ライフでも過去に解説しました。ですから、ここでは、少し違った視点から確定申告について解説していきましょう。

簡単にいえば、会社員であればFXで20万以上稼ぐと確定申告の義務が生じます。確定申告をすれば、FXの勉強のために買った本や教材なども経費として認められることもあります。

利益が出たときに確定申告をするのは、あなたもイメージできると思いますが、この記事では損失が出たときほど、FXの確定申告が絶対必要だということを、私の過去の経験から解説しましょう。なぜなら、確定申告があなたのメンタルに、重要な影響を与えている可能性が高いからです。あなたは、もしかすると無意識のうちに「税金を払いたくない」という理由で、無駄な損失を垂れ流しているかもしれません。

FXでは取引の知識や技術と同様に、メンタルが重要だといわれています。ぜひこの記事で、告の知識を身につけると同時に、メンタルの本当の意味と重要性を知り、どれだけそれがあなたの利益に直結しているのかを言うことを知ってほしいです。

1.FXではマイナスでも確定申告が重要


「FXで稼いだだけで、確定申告なんて面倒くさい」「FXをしているのが、会社にばれそうで嫌だな」なんて、あなたは思っているかもしれません。しかし、もしそう感じているなら、それはFXにおける失敗を招く要因にもなりかねません。ここでは私自身の経験も交えて、FXで稼ぐこととメンタルブロックについて解説していきましょう。

1-1.FXの確定申告が面倒だと感じたとしたら

私も投資を始めた途端に、利益を出せたというわけではありませんでした。どちらかというと、長く負け続けていたといっても過言ではありません。いくら本を読んでも、チャートを分析しても、なぜかトータルで勝つことができずにいました。

年間を通じてみると、勝てている月もあるのですが、翌月にはその利益を失ってしまうということを繰り返していました。今思うと、なぜこんな無謀なことをしたのだろうと思わざるを得ない取引も多くありました。

私は、もともと面倒くさがり屋でした。ですから、投資を始めた当初は税金のかからない範囲、つまり年に20万円だけ稼げればいいやと考えていました。でも、今ならわかりますが、FXや株式といった投資は、調子のいいときに、どれだけ多く稼げるかが重要なのです。

相場は、あなたの都合に合わせて動いてはくれません。ですから、会社員のように毎月決まったお金を稼ぐということは困難なのです。日々の小さな損切りが気にならないくらい、稼げるときは稼いでおく必要があるのです。

しかし、確定申告が面倒だと考えていたらどうでしょう? あるいは、大きく稼いでしまって会社にばれてしまうのが嫌だなと感じていたとしたら。たとえ、その月に100万円稼ぐチャンスがあったとしても、20万円で満足してしまうのではないでしょうか。いえ、むしろそれ以上は稼ぎたくないと、無意識に感じてしまっているかもしれません。

1-2.FXで損失を確定申告したら利益を残せるようになった

ある年、大きく損失を出した年がありました。さすがに「損失を確定申告して、翌年に繰り越した方がいいだろう」と考えました。そこで、その年は損失の確定申告をしました。今まで難しく考えていましたが、やってみると案外簡単だったという印象です。そして、利益が出たとしても、「今回と同じように必要書類を提出すれば、いいだけなんだな」ということがイメージできました。人間は、やったことのない未知のものに、必要以上に恐れや面倒くささを感じるものです。

そして、損失の確定申告をした翌年は、初めて年間で利益が出せたのです。もちろんこれは、単なる偶然かもしれません。けれど、私はこう考えています。損失の確定申告を実際にしたことで、確定申告への誤解が解け、それと同時に20万以上は稼ぎたくないというメンタルブロックが改善された結果、利益が残せるようになったのではないかと。

1-3. 会社員が会社にばれるのを恐れるのもマイナス

FXで利益を出すことを無意識のうちに恐れるのと同様に、FXで稼いでしまったら会社にバレてしまうのではないかという思いを持っていることも、当然マイナスです。そういう気持ちでFXで取引をしていたら、良い結果は得られないでしょう。不安や恐れは、あなたのトレード成績に必ず影響してきます。

もしあなたがFXでトレードするなら、利益を出したときにどんな手続きが必要なのかをきちんとイメージしておきましょう。そして、利益が出たら本当に会社にバレて、あなたに不都合なことが起こるのか。こうしたこともきちんと理解して、漠然とした不安や恐れを払拭してから、トレードを行うことです。これは、手法を学んだり、チャートを分析する以前に行っていてほしい行動です。

2.年間のトレード記録になる


1章では、FXでは利益が出ていようが、損失が出ていようが、確定申告することで、メンタルに良い影響があるということを紹介しました。実はこれ以外にも確定申告をすることは、あなたのプラスになります。この章で解説していきましょう。

2-1.トレード日誌は重要だが?

あなたは、トレード日誌をつけているでしょうか? トレード日誌とは、1トレードごとにどんな取引をしたかを記録しておくということです。おそらく、つけていないのではないでしょうか? 

でも、つけていないからといって、あなたを責めてたりはしません。どんなにトレード日誌の重要性を説いたとしても、9割以上の人は実際にトレード日誌をつけることはないからです。

2-2.確定申告はトレード日誌ならずトレード年誌になる

トレード日誌をつけることの最大の効用は、自分の行動を客観的に見ることができるということです。大抵の人は、自分を客観的に見ることができません。しかし、記録をつけることが、自分を客観的に見ることの助けになるのです。

あなたは、3日前の夕飯が何だったか覚えていますか? では、1ヶ月前の夕食は? おそらく、あなたには答えられらないでしょう。記録をつけていない限り、一般の人には答えられません。人間の記憶は曖昧で、時に捏造されることさえあります。

FXでの取引もこれと同じです。記録をつけていなければ、1ヶ月前の失敗のことなんて忘れてしまいます。その結果、自分でも気づかぬうちに、同じ失敗を繰り返すのです。日々振り返って記録をつける習慣がなければ、成長の糸口さえ見つけれらないでしょう。

そして、確定申告は、1年の間にあなたがどんな取引をして、どんな結果を残したかという年誌にもなるのです。経験が浅いうちは、「それが何になるの?」と感じるかもしれません。けれど、日々のトレードを記録することが、チャートでいう日足ならば、確定申告で一年の結果をきちんと記録しておくことは、いわば年足チャートのようなものです。そして、チャートと同じように、記録がなければ分析することもできないのです。

3. FXの損失を確定申告で繰り越し


そして、最後に、もう一度言いますがFXでは、損失が出たときほど確定申告をするべきです。それは、1章で触れた、メンタルに良い影響を与えるということもありますが、もっと直接的に損失を繰り越せるからです。

あなたの、FXでの取引の結果が今年はトータルでマイナスになっていたとしましょう。そこで落ち込んでいても、何のプラスにもなりません。では、来年はFXで利益をあげるつもりでしょうか? もしあなたが利益をあげるつもりなのなら、損失の確定申告をしておくことが将来につながるのではないですか? なぜなら、あなたが来年、利益を得て、本来なら税金で持っていかれる金額を前年の損失と相殺してくれるからです。

ですから、もし、あなたが年間で損失を出しているにもかかわらず、確定申告をしないのなら、来年も本気で勝つ気持ちがないのだなと私なら思います。落ち込むよりも、まず将来のプラスになる行動をしましょう。

確定申告のやり方については、以下の記事で詳しく紹介しています。この記事で、確定申告の重要性が理解できたなら、ぜひ読んで行動に移してほしいです。

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