ボラティリティとは|FXや株での意味と計算方法が初心者でもわかる!


ボラティリティ(volatility)とは、FXや株などの金融商品の価値の変動の度合いを表す言葉です。ボラティリティが大きいと示されれば、価格の上下の動きが激しいということで、ボラティリティが小さいと示された場合はその逆です。

この記事では、ボラティリティの詳しい意味や、言葉の使い方、ボラティリティの算出方法や考え方について解説していきます。FXや株式などの投資に興味がある方は、ぜひ自分が関わっている相場のボラティリティについても取引の判断材料にしてみてください。きっと投資成績の向上に役立つでしょう。

1.ボラティリティとは?意味をわかりやすく解説


この章ではボラティリティの詳細な意味や、言葉の使い方などについて説明します。ニュースや新聞などでボラティリティという言葉が使われたとき、何を意味しているのかがより正確にわかるようになるでしょう。また、会話の中でこの言葉を使うとき、恥をかかないように使用例やくだけた表現などについても解説します。

1-1.FXや株のボラティリティとは ?日本語でいえば?

はじめに説明したように、ボラティリティとは金融商品の価値の変動の激しさを示す言葉のこと。たとえば、FXの通貨ペア(ドル・円やユーロ・ドル等)がどれだけ大きく値動きしているかを数値などで表したものということができます。日本語に言い換えると言い換えれば変動率ということになります。

1-2.ボラティリティの使い方「大きい?」「高い?」

ボラティリティのことをボラリティと言う人もいますが、正確にはこれは誤用です。英語にはこのような言葉はないので、勝手に略された和製英語でしょう。

また、「ボラティティが大きい・小さい」あるいは「ボラティティが高い・低い」という表現をしますが、これはどちらを使ってもいいでしょう。先に説明したように、ボラティティとは変動率のことですから、大きい・高いのどちらでも違和感はありません。

またよりくだけた表現として、ボラティリティのことを「ボラ」と略して言うこともあります。たとえば「この銘柄はボラがでかい(この銘柄はボラティリティが大きいの意)」という風に使います。厳密には正確な表現とは言えませんが、投資家などの仲間内ではよくこうした言い回しが出てきます。

2.ボラティリティは2つ|インプライドとヒストリカル


ボラティリティと一口に言っても、2つの種類があります。1つは、インプライドボラティリティ、略してIVです。これは、将来の市場のボラティリティを予測した指標のこと。2つ目は、ヒストリカルボラティリティ、略はHVになり過去の価格の動きをベースに計算した、価格変動率のことです。

2-1.ヒストリカルボラティリティの計算方法|標準偏差

まず、ヒストリカルボラティリティから説明しましょう。ヒストリカルボラティリティは、過去の価格から変動率を導きだすものです。過去にこのくらいの値動きの幅だったから、今後の値動きもおそらくこのくらいの幅に収まる可能性が高い、といったイメージで使用します。相場の歴史から算出するので、歴史的変動率という呼び方もあります。

ヒストリカルボラティリティは設定した期間の終値から標準偏差を求めて算出します。次の章でも説明しますが、ボリンジャーバンドを使ったテクニカル分析をしている方ならピンときたかもしれません。FXでのヒストリカルボラティリティとは、標準偏差のことを指しています。
標準偏差の計算式は以下になります。

2-2.インプライドボラティリティとは|変動率を予測

ヒストリカルボラティリティは、過去の価格変動から算出しました。これに対して、インプライドボラティリティは市場で取引されているオプションの価格から算出されます。オプションとは、将来のある一定の期日までに、決められた価格買ったり売ったりする権利を取引することです。

ヒストリカルボラティリティは、過去の価格に基づき統計的に算出していますが、インプライドボラティリティはこのオプション取引の原資産価格、権利行使価格、金利、残存期間、原資産という要素を使うことで、将来価格を予想したボラティリティを算出できるものとしています。このことから予想変動率という呼ぶこともあります。

3.ボラティリティを使ったインジケーター


この章では、ボラティリティを使ったインジケーターについて紹介します。難しい計算式を知らなくても誰でも手軽に使えるものです。

3-1.ボリンジャーバンド

人気のあるテクニカル指標の一つ、ボリンジャーバンド。2章で少し触れましたが、実はこのボリンジャーバンドが使っている標準偏差とは、ヒストリカルボラティリティと同じものと考えて差し支えありません。
ボリンジャーバンドは、ヒストリカルボラティリティの考え方を使って、価格帯を示す2σというバンド内に価格が収まる確率が95%としています。実際には、トレンドが出たりして必ずしも価格がその中に収まるわけではありませんが、一つの目安として使うのが一般的です。逆に95%の確率で収まるはずのものが、それを超えて価格が推移した場合、異常なことが起こっているとみることもできます。つまり異常なこととは、トレンドが出ている状態と言い換えることもできるでしょう。

ボリンジャーバンドについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。使い方や考え方を誤れば、稼げないどころか、大きな損失をだしてしまう可能性もありますので、もしボリンジャーバンドを使いたいと考えているなら、おすすめの記事です。

ボリンジャーバンドとは|FXを例に見方や使い方、設定期間や計算式を解説

3-2.ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)

ボラティリティを使ったテクニカル指標で忘れてはいけないのが、このATRです。ヒストリカル・ボラティリティでは、終値をベースに算出していましたが、ATRはその日の値動きを重視します。

HV(ヒストリカル・ボラティリティ)が終値をベースに統計をとっているのに対して、ATR(アベレージ・トゥルーレンジ)は、その日の「最大の値動き」を基準として統計をとっています。
基本となる数値は以下のうち最も高い値が適応されます。

当日高値と当日安値の差
当日高値と前日終値の差
前日終値と当日安値の差

上記の値をトゥルーレンジと呼びます。それを平均化(アベレージ)すればATRが算出できます。
計算式は以下のようになります。

ATR=トゥルー・レンジのN日間の指数平滑移動平均線

※指数平滑移動平均線の算出方法については、以下の記事を参考にしてください。
移動平均線とは|FXでの使い方や設定値と厳選した手法をわかりやすく解説

ATRの使い方そのものは、とてもかんたんです。ATRが上昇していれば価格が上昇方向へのボラティリティが高いとみます。逆にATRが上昇から下降すれば、価格上昇のボラティリティが低くなりトレンド転換のサインとみまします。

3.おわりに|ボラティリティーが高い時のポジションサイズ


ボラティリティーの高い環境では、利益も大きくなる代わりに、読み違えたときの損失も大きくなりがちです。明らかなトレンドが出ているなら、乗ってみるのもアリかもしれませんが、多くの初心者はその波を見誤りがちです。

たとえトレンドに乗るときでも、最初はポジションサイズを、小さくして様子を見てみることをおすすめします。相場では儲けることよりも、大きな損をしないことを何より意識するのが鉄則です。そして、ボラティリティーの高いときこそ、最も大損を出しやすい相場環境なのですから。

なお、FXのリスクについては以下の記事が詳しいです。あなたが相当運が悪ければ、借金を負ってしまうことさえあります。そうならないためにも、以下の記事をチェックしておいてください。

FX危ないリスク8つ|初心者を狙う危険な落とし穴とリスク管理・回避方法