株式投資を少額で始める初心者がこれだけは知っておきたいおすすめの知識


あなたは株式投資に興味を持って、「これから投資の知識は必須だ!」なんて夢や希望を持って、このページを開いてくれたのかもしれません。あるいは、「株はやってみたいけど、損だけは出したくない」「どの銘柄を買えば儲かるんだろう?」なんて考えているのかもしれませんね。

でも、何もしなければ、株式投資の初心者の半数以上の方は、取り返せないくらいの大きな損失を出してしまうでしょう。実を言うと、私自身も株を始めた頃は負け組の一人でした。けれど、諦め切れずに、普通に働いて、またお金を稼いで何度も何度も挑戦した過去があります。

こうした経験をもとに、最低限ことのことを知っていたら、大きな損失も出さず、回り道もせずに、最速で稼ぐことができただろうと考える厳選した知識をここで紹介します。本当は伝えたいことは、山ほどあるのですが、あまり多くのことを伝えても記憶に残らないでしょう。ですから、本当に厳選した知識に絞りました。これから株式投資をしたいと考えるなら、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.株を始める前に必ずやってほしいこと


「株を始めるなら、まず証券会社選びだ!」とか「テクニカルや、銘柄選びが重要だ」なんて、あなたは考えているかもしれませんね。でも、ちょっと待ってください。その前に、やってほしいことがあります。それは、目的(Purpose)、手法(Technique)、勉強法(Study method)を決めるってことです。

なぜなら、まず目的、手法、勉強法を決めておかないと、何のために株をやっているのかがわからなくなるからです。そうなると、「単にスリルを求めて株を取引」したり、「経済の勉強になっている」と言って株の負けを正当化したりします。そうなると、本来の目的を決して達成することはありません。

1-1.株の初心者は銘柄選びの前に目的(Purpose)を決める

まず、あなたにやってほしいのはどの会社に投資するのを決めることではなく、何のために投資するのかを明確にすることです。「そんなの、お金を稼ぐことに決まっているじゃん」とあなたは感じたかもしれません。けれど、これを最初に明確にしていないと、投資をしているうちにいつの間にか目的が変わってしまっているということが往々にしてあるのです。

そして、株をやればやるほど、損失が膨らんでいく。本人は、それでなぜか満足しているんですよね。そしてすっからかんになって、ようやく気がつくわけです。「自分は何をやっていたんだと」。まだ、株に手を出していない、あなたにはイメージしづらいかもしれませんが、これはよくあることなのです。

たとえば、あなたが経済の勉強をしたいと考えて、株式投資をするなら損を出してもそれも勉強代と割り切ることができるかもしれません。この会社を応援したいから株を買うのなら、止めはしませんが、それで損失が出たからと言って文句は言えませんよね。他にも、友達に自慢したいために株式投資をやっている人もいました。でも、多くの人の目的は、やはり株を売買して利益をあげることではないでしょうか?

では、その目的を忘れないでください。「私が株をやるのはお金を儲けるため」と決めて、それに合わない行動や言い訳をしないようにしましょう。それが、株で大損しないために、最初に必要になる考え方です。

1-2.株の初心者はまず手法(Technique)を決める

株式投資で稼ぐといっても、実は色んな方法があります。あなたがやろうとしているのは、短期投資でしょうか? あるいは長期投資でしょうか? それによって身につけるべき考え方も、勉強の仕方も全く変わってきます。しかし、世の中ではどちらも同じもののように扱っています。これを一緒くたにしていると、あなたは相場に身ぐるみはがされてしまうでしょう。

短期投資とは数秒で利益を確定するスキャルピングや一日のうちに取引を終えるデイトレードはもちろん、週や月単位で株を保有し利益を目指す行為も短期投資と考えてください。投資というと耳障りはいいですが、実は短期投資とは投資ではなく投機と捉えた方が、あなたの将来のためになるでしょう。

投機とは「機会に合わせて取引し、短期間で利益を得ることを目指す行為のこと」ですから、投資との境界線は非常に曖昧なのかもしれません。ただし、一つ言えるのは投機は基本的に、皆んなで仲良く利益を上げることはできないということです。投機で稼ぐには、株価が下がって誰かが泣く泣く株を手放した株を安く買って、株価が高くなったときに誰かに売りつけなければならないからです。だから、勝負事の世界なんです。私は投機を否定するつもりは毛頭ありませんが、他人に負け組になってもらわないと利益を上げることはできないし、自分がその負け組になってしまう可能性も非常に高いということは覚悟した方がいいでしょう。

一方長期投資は、少なくとも数年、基本的には数十年単位で株を保有します。長期投資の場合、予測できない要因が多くなります。ですから、必ずポートフェリオを組みます。ポートフォリオとは、複数の株や他の金融商品の組み合わせのことです。予測できないことが多いので、色んな有望な株を組み合わせて保有することで、リスクに備えるわけです。

健全な会社であれば、基本的に経済は右肩上がりになるはずです。もちろん一時的に下落することもあるでしょうが、10年、20年のスパンで見ると歴史的に価格が何倍にもなっていることが多いのです。なので、初心者が最終的に利益が得られる確率は、短期投資の何倍も高いというのが正直な意見です。そして、長期投資なら、ある時期に株を保有した全員が利益を得るということも可能でしょう。ただし、数十年もの間、資金は固定されてしまいますし、短期投資のように短期間で稼ぐということはできません。

日本政府などが推奨している投資っていうのは、実はこの長期投資のことです。よく「お金を働かせる」って言いますよね。これは、使うあてのない余ったお金を長期投資に回して、数十年後の利益を目指すってことだと考えてください。短期投資は、勝負事の世界なので、常に自分が働いて他人を出し抜かなくてはなりません。ただ、前述したように私は短期投資が悪いことだとも思っていませんし、あなたに短期投資の適性があるなら、長期投資の何倍もの利益を短時間で得ることも可能です。ただし、短期間で長期投資の何倍もの損失を被る可能性も高いということも覚えておいてほしいのです。

1-3.株の初心者はさらに勉強法(Study method)を決める

上記で短期投資(投機)と、長期投資の違いがわかったでしょうか? あなたがやりたいのは短期投資でしょうか。あるいは長期投資でしょうか? それは、あなたが主体的に決断しなければなりません。なぜなら、投機にしても投資にしても、常に決断の連続だからです。ですから、短期投資と長期投資の本当の違いを知った上で、どちらをやるのかを自分で決められないなら、正直あなたは投機や投資をやるべきではありません。今決められないのなら、この記事を最後まで読んでみて、よく考えてから決断するのでも結構ですが、最終的には自分で決めるということが重要なのです。

ということで、先を進めていきましょう。あなたが初心者なら、短期投資であっても長期投資であっても、有益な知識を学ぶということが必要です。つまり、勉強です。そして、前述しましたが短期投資と長期投資で必要になる知識は全く違います。けれど、世間では短期投資と長期投資を一緒くたにしているせいで、長期投資の知識を用いて短期投資をしたり、反対に短期投資の考えで長期投資をしている例が往々にしてあります。
例えば、短期投資をしているのに企業の業績や経済のことを学んでみたり、長期投資をしているのにテクニカル分析を多用してみたりということです。これらを余程うまく使えるなら、絶対にプラスにならないとは言いませんが、大抵は投資家あるいは投機家の判断を誤らせてマイナスに働くことが多いです。

重量挙げにはその競技に合わせたトレーニングがありますし、マラソンにはその競技に合ったトレーニングがあります。これと同じように、短期投資と長期投資とは全く違った競技だと考えてください。ですので、短期投資に有効な勉強と、長期投資に有効な勉強では全く違ってくるのです。自分が短期投資をするのか、長期投資をするのかを決断したうえで、何を学ばなければいけないかを把握しなければなりません。それぞれの投資で何を学ばなければならないかは、別記事で紹介します。ここでは、短期投資ならそれに合わせた学びを、長期投資ならそれに適した学びをしなければならないということだけ覚えてほしいです。

2.株式投資を少額でやるのは危険?堅実に利益を出すための知恵


ここでは、初心者が最もやりがちな短期投資の危険性を見ていきましょう。なぜ、短期投資の失敗を説明するかというと、多くの人は早く儲けがほしいと考えて、短期投資の方に手を出しがちだからです。その上でどうすれば、短期投資でも損をする確率を減らすことができるかを解説します。

2-1.株の損失はあっという間に取り返せなくなる

短期投資は長期投資よりも、取引回数が多くなります。取引回数が多くなっても勝率が高くなれば、利益を残せる可能性は上がるでしょう。だから、初心者の多くは勝率にこだわります。1回、1回が負けられない勝負になるでしょう。でも、すべての取引で勝つことはできません。あなたがどんなに知識を身につけようと、負けるときは負けるのです。必ず負けることがあるなら、負けたときどうするかを決めておかなければなりませんよね。

そうです、負けたときには必ず損失が出ます。損失が出ても取り返せばいいだけです。でも、ここで注意が必要です。損失を出すのは仕方ないことなのですが、損失がある一定の割合まで行くと絶対に取り戻せなくなるのです。ですから、どこまで損失を出していいかを決めておかないと、決して勝利することのないゲームを資金がゼロになるまでやり続けることになるでしょう。なぜ、そうなるのか。次項で詳しく説明します。

2-2.取り返せなるのはいくらから?安全な株などない

例えば、あなたが100万円の株を買ったとしましょう。運悪く株価が80万円まで下がってしまい耐えきれず決済しました。その場合、2割の損失が出たということですよね。

資金は80万になりましたが、同じ株を80万円で買ったとして損失ゼロにするには、100万円まで株価が上がらなければなりませんよね。では、100万円まで上げるには何割の利益が必要でしょうか? 2割の損失を取り戻すには、2割の利益を上げればいいと感じたかもしれません。
しかし、計算すればすぐにわかります。80万円から2割の利益を得ると、
80万円×1.2=96万円
となりますから、4万円足りません。100万円まで資金を戻すには、
80万円×1.25=100万円
ですから、元に戻すには2割では足りなくて2.5割の利益を得なくてはならなくなるのです。

損失の割合が大きければ、もっと悲惨です。
例えば、100万円の株を買って5割の損失を出すと、50万円です。
50万でまた株を買って損をしたときと同じ5割の利益を得たとしても、
80万円×1.5=75万円
となり、25万円もの損失が出てしまうのです。
ちなみに、5割の損失を出して元の100万円に戻すには、少し考えればわかりますが、いきなり資金を倍にしないといけなくなります。
そうなると、少なくとも短期間で取り戻すのはほぼ不可能だと考えていいでしょう。

「でも、損失を出さなければいいんじゃない?」ってあなたは感じたかもしれません。けれど、それは不可能なんです。安全な株などないし、特に短期売買で取引回数を多くすると、損失が出ることが必ずあると考えましょう。ですので、損失が出たときに、あなたがどういう行動をするのかが非常に重要になるのです。

2-3.損失割合をみると指数関数的に取り返すのが難しくなる

では、100万円の株を買って、1割の損失が出て90万円で決済した場合どうでしょう?
90万円で、損失分の1割を取り戻した場合、
100×1.1=99万円
となりの1万円だけ足りないだけです。2割損失して2割取り戻したときは4万円の損失でしたよね。5割のときは25万円もの損失でした。
そうなんです、損失の割合が大きくなればなるほど、指数関数的に取り返すのが難しくなるのです。

考えてみれば、当たり前のことですが、多くの初心者はこの損失の割合について考えていないことがほとんどです。このことがわかっただけでも、あなたは相場で生き残る確率が上がります。

では、どれくらいの損失なら許容してもいいでしょうか。あなたがどれくらリスクを取りたいかによりますが、どんなに多くても総資産の1割以上の損失は許容できません。理想を言えば、総資産の0.2割程度の損失でおさめておくべきなんです。そうすれば取り返すのも比較的簡単です。

けれど、あなたが少額の資金で、株をやろうと考えているなら、この数字を達成することは困難なはずです。達成するには、それなりの資金を持ち、その資金の一部で取引しなければなりません。そうしないと、上記のようにたちまち取り返すのが難しくなります。こういうことを、知らないで、株式の短期投機に参入してきて、なけなしの資金を失っているというのが現実です。

3.おわりに|株の初心者入門まとめ


まだまだ、伝えたいことはありますが、今回の記事は本当に伝えたいことに絞りたいのでここまでにとどめます。おさらいすると、まずは、
「投資の目的は利益を上げること」
です。別に経済を学ぶためでも、人に自慢するためでもありません。もし投資をしてあなたに適性がなく、この目的を達成できないなら、すぐさま投資をやめるという決断もできます。

そして、2つ目は、
「短期投資(投機)をするのか、長期投資をするのかを決める」
でしたね。世間のイメージでは、この2つはどちらも投資なのかもしれませんが、全く別の行為です。そして、一般に勧められている投資は長期投資の方だということです。

3つ目は、
「それぞれの投資スタイルに合った勉強をする」
です。短期投資なら短期投資に合わせた勉強が必要です。長期投資にはそれに合わせた勉強の仕方があります。これらの、勉強をごちゃ混ぜにして使っていると、多くの場合マイナスに働きます。

そして最後に伝えたかったのは、
「損失の割合」
についてです。損失の割合が大きくなればなるほど、元の資金を取り戻すのが指数関数的に難しくなるというのは、記事中で述べたとおりです。これを伝えたかった理由は、この損失の割合について理解せずに、退場する初心者が後を立たないからです。この損失の割合について、専門的には資金管理と言いますが、今回はなるべくわかりやすく書いてみました。