マーチンゲール法はFX最強の投資法?|負ける確率をシミュレーション


マーチンゲール法とは、カジノの必勝法とされる手法のことです。やり方としては、勝負に負けたら次の賭け金を前回の倍にしていくことを繰り返します。つまり、負ければ負けるほど掛け金が高額になる反面、勝った時には負け分を一気に取り返すことができるということです。

FXや株式などの投資の世界では、絶対に勝てる手法のことを聖杯と呼んでいます。この記事を見に来てくれた方の多くは、この聖杯を知りたいと考えているのではないでしょうか? 

果たしてカジノの必勝法と言われたマーチンゲール法を応用すれば、投資の世界での聖杯になり得るでしょうか? また、競馬やバイナリーに適応したらどうなるでしょうか? それをこの記事で明らかにしていきましょう。

1.マーチンゲール法とは|FXの必勝法となり得るか


まず最初に、マーチンゲール法がどんなものかを詳しく見ていきましょう。そのメリットやデメリット、本当にカジノの必勝法なのかということにも言及します。

1-1.マーチンゲールの法則とは|カジノの古典的な必勝法

マーチンゲール法とは上記で少し説明したように、勝負に負けたら、前回の倍掛けを繰り返し負け分を一気に取り返す手法です。マーチンゲールの法則と呼ぶ人もいます。やり方としては、ルーレットのような確率が2分の1になるような賭博をする際に、買った時はその儲け分をもらいます。負けた時には、次の勝負で前回の賭け金の2倍に釣り上げます。

具体的には、勝てば掛け金の2倍の利益が得られるゲームの場合、1万円を賭けて勝てば2万円の利益です。負けた時は、次の勝負で2万円を賭けます。その勝負に勝てば2万円の倍の4万円の利益を得られますよね。自分が賭けた総額は最初の1万円と、2回目の2万円ですから、合計3万円です。これに対して、利益は4万円ですから1万円の儲けが出るというわけです。

これはどれだけ負けても同じです。どれだけ負けても勝ったときは1万円の儲けとなります。例えば、5回連続で負けたとしたら、次の6回目の勝負で32万円を賭けることになります。この勝負に勝てば64万円の利益です。それに対して今まで賭けてきた総額は以下のようになります。

1万円(1回目)+2万円(2回目)+ 4万円(3回目)+ 8万円(4回目)+16万円(5回目)+32万円(6回目)=63万円

つまり、どれだけ負け続けても、一度勝てば今までの損失を取り戻すことができ、さらに最初の賭け分が儲かるということです。

1-2.マーチンゲール法はカジノでは禁止されている?

18世紀のフランスのマーティギュー地方で、コインの表裏を当てる単純な賭博が行われていました。このコイン賭博の必勝法として、マーチンゲール法が誕生したといわれています。マーチンゲールという名の由来も、誕生の地であるマーティギューからきているとされます。英語で言うなら、Martingale Systemとなるでしょう。

私の知る限り、マーチンゲール法を禁止しているカジノを聞いたことはありません。しかし、もし禁止しているカジノがあるとすれば、それはプレーヤーを破産させないようにしている良心的なカジノということになるのかもしれません。

その理由を次項で説明しましょう。

1-3.マーチンゲール法で負ける確率は?計算してみた

マーチンゲール法はカジノの必勝法として名が知れ渡っていますが、本当にカジノで勝てる方法なのでしょうか。実際にコイン賭博やルーレットなどの確率が2分の1になるような賭博で使った時のケースを考えてみましょう。

たとえば、1口10000円の賭け金の賭博で、マーチンゲール法を使って連敗したときのその確率の以下の表に示します。

確かに10連杯する可能性は0.1パーセントとかなり低い確率ではあります。感覚的には0.1%の確率を引き当てることなどほぼないと考えてしまうでしょう。でも、ほぼないということは、確率はゼロとイコールではありません。
そして最初は10000円の賭けであっても、10連敗すれば1千万円以上のお金が必要になります。

この極めて低い確率が、マーチンゲール法を一見必勝法と見せかけていると言えます。賭けをすればするほど、この低い確率を引き当ててしまう可能性は高まっていきます。多くの場合その時にこれまでコツコツと稼いだお金を一気に吐き出してしまうことになるでしょう。連敗する確率は低いものの、もし連敗した時のリスクが大きすぎるということです。

けれど、もしあなたが無限に賭け金を釣り上げ続けられるなら、確かに必勝法といえるかもしれません。けれど無限にお金を持っている人はいません。マーチンゲール法は低い負けの確率で少ないリターンを取っていくというやり方です。ですから、滅多に負けないというのはメリットといえばメリットです。けれど、参加の回数が多くなればなるほど、その低い確率を引き当て、大きなマイナスを食らってしまう可能性もあるということです。これはメリットを帳消しにしてしまうほどのデメリットと言えます。

2.マーチンゲール法をFXや競馬でシミュレーション


ここではマーチンゲール法が本当に必勝法なのか、カジノをはじめ、FXや競馬などで適応したケースについても解説しましょう。この章を読まずに安易にマーチンゲール法を試すと、手痛い損失につながるかもしれません。マーチンゲール法を使いたいと考えている方は、ぜひこの章を読んでみてください。

2-1.マーチンゲール法はFXの必勝法か?

マーチンゲール法をFXで使えば、必勝法になると喧伝する情報は案外多いです。けれど、それは果たして本当でしょうか? まず、マーチンゲール法をどうやってFXに使うかを解説してみましょう。

FXはスプレットなどの関係で、完全に確率が2分の1の賭けとは言えませんが、上がるか下がるかで勝敗を決するゲームだと捉えれば、勝ち負けの確率はおおむね2分の1と考えることができます。マーチンゲール法は負けた時に、前回の倍の金額を賭ける方法ですから、FXで言えば思惑と外れた時は、倍の額をナンピンすることで、コインゲームの時と同等の状況を再現することができます。

例えば、FXのドル・円の通貨ペアで、110円のレートで1000通貨のロングポジション(買いのポジション)を取ったとします。わかりやすく勝ち負けの基準を1円刻みにしてみましょう。つまり、110円のポジションを持っている場合、111円になったら勝ち、109円になったら負けと捉えるということです。

この場合、111円になったら勝ちで利益確定。10000円の儲けです。けれど思惑と外れて、109円までレートが下がれば負けです。マーチンゲール法に従うなら、109円まで下がって負けが確定したら、109円でさらに前回の倍の2000通貨のロングポジションを新規に取ります。つまり、あなた持っているんポジションは、

110円で1000通貨
109円で2000通貨

となります。このポジションを維持したまま、レートが111円まで上がれば、利益確定で10000円の利益となります。しかし、さらにレートが108円まで下がれば、2度目の負けが確定です。その時に、108円でさらに4000通貨を買い増しします。ポジションは以下になります。

110円で1000通貨
109円で2000通貨
108円で4000通貨

さらに107円まで下がれば3度目の勝負でも負けとなり、107円で前回の倍の8000通貨のロングポジションを新たに立てます。こうなった時のポジションは以下です。

110円で1000通貨
109円で2000通貨
108円で4000通貨
107円で8000通貨

価格が下がり続ければ、さらに買い増しをしていきます。106円まで下がれば16000通貨買い増し。105円まで下がれば、32000通貨買い増し。104円になったら64000通貨買い増し。けれどどれだけ買い下がっていったとしても、マーチンゲール法に従うのであれば、儲けは111円になった時の10000円のみです。

賢明なあなたなら、もうお分かりでしょう。FXではトレンドが形成され一方向に値が動き続けることはよくあることですし、これに対して無限に買い下がるほどの資金を持っている人はいないのではないでしょうか。FXでマーチンゲール法を使えば、無限に資金を持っていない限り、いつか必ず高い掛け金が払えなくなり、破産に陥ることは目に見えています。

理想的な投資の考え方として、損した時にはなるべく少ない被害で損切りし、利益が伸ばせる時は、利益確定を我慢してできる限り利益を伸ばすという損小利大という格言があります。けれど、マーチンゲール法はこの考えとは全く反対のトレード手法と言えるでしょう。つまり、損大利小トレードです。

2-2.競馬ならマーチンゲール法はさらに悲惨な結果に

競馬好きなら、マーチンゲール法を競馬に応用できないかと考えるかもしれません。けれど、競馬でマーチンゲール法を使えば、FXよりもっと早く無一文になってしまうでしょう。

なぜなら、確率が2分の1の賭けではないからです。運良く短期的に利益が出ることはあっても、長期的にマーチンゲール法で勝ち続けている人は恐らくいないと思います。

2-3.株やバイナリーオプションでも結果は同じ

もちろん株式やバイナリーであっても、マーチンゲール法を使えば、FXのケースと同じ結果を招くでしょう。無限にお金を持っているという前提条件事態が、夢物語です。

ただし、マーチンゲール法を使い、運よくある時期だけ儲けることができたという人はいるかもしれません。けれど、これは本当に運がよかったというだけのことです。これに味をしめて、長期的にマーチンゲール法を使い続ければ、いつか必ず破産する日がきます。

3.おわりに|逆マーチンゲール法は機能するか


マーチンゲール法は、FXや株などでとても運用できる手法ではないということは理解できたのではないでしょうか。ましてや競馬などに使おうとすることはとてもおすすめできません。
では、マーチンゲール法で破産することが目に見えているなら、マーチンゲール法と逆をやったどうなるでしょうか?

つまり、マーチンゲール法とは逆にゲームに、勝った際に賭け金を倍に増やしていくことを繰り返したとしたら。連敗しても損する金額は限られていますし、連勝すればするほど大きな儲けになります。
FXに使うには逆マーチンゲール法の方がまだ現実的です。たとえば、トレンドに乗ってこのようにポジションを増やしていくことができれば、莫大な利益を得ることは論理的には可能です。
けれど、1度の大勝ちのために、幾多の負けトレードを繰り返すことになるでしょう。そしてその幾多の負けトレードで資金が尽きてしまうこともあり得ます。どちらにしてもバランスの良いトレードとはいえません。

昔ある人に、マーチンゲール法と逆マーチンゲール法をバランスよく組み合わせてトレードする方法を教わったことがあります。それを必勝法というつもりはありませんが、単純にマーチンゲール法をやるよりは可能性があるのではないかと考えています。以下の記事でその手法を使ってFXで取引したときの顛末を紹介していますので、興味があれば読んでみてください。

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