投資の種類ごとの特徴を比較|リスク・リターンやランキングも発表


「投資をやってみたいけど、どんな投資があるの?」「投資したときのリスクはどのくらい?」「そもそも、どの投資が初心者向けなんだろう?」。あなたは、そんな疑問をもって、この記事を開いたかもしれませんね。
安心してください。その疑問に対する回答をこの記事で正直にお教えします。

私も色んな投資に手を出し、かなりの損失を出したこともありますし、反対に大きな利益を得たこともあります。そうした経験も踏まえて、投資の種類やリスク、どれが初心者に向けているのかなどについて、解説します。
ぜひ自分に合う投資を見つけて、自らの人生を切り開いて行ってください。

1.投資にはどんな種類があるの?特徴とリスクを比較

投資というものをやりたいと漠然と考えているけれど、どんな種類の投資があり、どれくらい儲かるものなのか。あるいはどれくらい損するものなのかが分からなければ、なかなか手を出せないものです。
ここでは、代表的な投資について身近なものから挙げて、それぞれの投資の特徴やどれくらいの資金が必要かなどを解説します。いろんな投資を比較したうえで、ぜひ自分に合った投資を見つけてください。

1-1.国内預金は1000万円まで元本保証!外貨預金はおすすめ?

銀行などに預けて、その利子を得る。意外かもしれませんが、これも立派な投資です。では、あなたが、預金することで何に投資しているかというと、国内の銀行で預金した場合、結果的に日本国に投資しているということになります。銀行は、私たちが貯金したお金で、日本の国債を購入するケースが多いからです。

預金のメリットはとにかくリスクが低いことです。銀行の預金には元本保証があり、仮に銀行が倒産してもペイオフ制度で1000万円までは保証してくれます。
デメリットは、実際にあなたが銀行にお金を預けたことがあるなら、もうおわかりですよね? 利子というリターンが極端に低いことです。一般的な銀行の金利は0.001%という恐ろしく低い数値です。いくら安全とはいえ、これではとてもお金は増えません。

では、海外の銀行にお金を預ける外貨預金ならどうでしょう? アメリカのドルやユーロ圏の普通預金なら一般的な金利は0.01%です。それでもお金を増やすという意味では、厳しい数値です。なお、外貨預金も通常、外貨ベースで元本と利息は銀行が保証してくれます。

1-2.株式は投資の代表格|リスクもリターンもそれなりに

投資といえば、株式投資と多くの人がイメージする通り、メジャーな投資の一つです。株とは、株式会社がお金を集めるために発行するもので、この株を売った資金で会社は設備を買ったり、職員を教育したりして事業を大きくしていきます。ですから、その会社を応援しようと考えて、その会社の株を買うのが本来の株式投資だといえるでしょう。
しかし、その会社を応援するつもりがなくても株が上がることを予想して、株を売り買いすることで利益を得ることも株式投資です。信用取引を使えば、株価が下がることで利益を得られる空売りをすることも可能です。
株式投資を始めるための資金として、300万円程度はほしいところです。なぜなら、これくらいのお金がないと、東証一部に上場している安定した株を買うことができませんし、安全に資金運用をするためにある程度余裕資金を作っておく必要もあるからです。
国内株式だけではなく海外株式も買うことができますが、海外株式は日本にいると情報が入ってきにくいということと、手数料が高いということで、短期~中期の取引なら国内株式のほうをおすすめします。しかし、長期投資なら話は違ってきます。日本の経済は世界的に見ると、すでに成熟しており、長期保有しても本当に儲かるのか疑問符がつくからです。長期投資をするならアメリカの株式をおすすめします。


1-3.投資信託は手数料の高さがネック|安定の資産運用?


カンタンに説明するなら、上記の株式投資をあなたに代わって行ってくれるのが投資信託です。もしあなたが投資の初心者なら、投資信託に資金を託すことによって、あなたよりはるかに上手く株を売買してくれるとは思います。

しかし、それにも落とし穴はあります。一般的には投資信託は株を買うことしかできません。つまり経済が下落基調のときに、株を売って(空売りして)儲けることはできないのです。

ですから、投資信託を利用するのは、経済が好調で株などの金融商品が登り調子のときに限ります。日経平均をはじめ経済全体が下がっているときに、有利な投資先を探すのは相当困難だからです。ですから、投資信託を始めたいなら、最低限、現在の株式全体の状況が、上り基調なのか下げ基調なのかを分析できる程度の投資の知識は必要です。

なお、プロが運用しているだけあって、株を自分で売買して儲けを出すよりは、投資信託のようなプロの目で売買していただいたほうがパフォーマンスは上がる可能性がありますが、手数料はかなり割高です。まず、投資信託を購入するときに手数料がかかります。そして運用してもらっているときにも報酬として手数料がかかりますし、解約するにも手数料がかかるのが一般的です。そして元本保証もありません。

投資信託に回す資金については、あなたがどれくらいのリターンを得たいかによって変わりますが、一般的には100万円からということになるでしょう。基本的には、銀行などで勧誘してくる投資信託は、手数料が割高なものが多いと考えた方が無難です。

1-4.FXは少ない資金で取引可能|やり方によってはハイリスク

FXはアメリカのドルやヨーロッパ圏を中心としたユーロなどの外国のお金を、売買する投資のことです。正式名称は、「Foreign Exchange」。日本語では「外国為替証拠金取引」です。

FXではドルや円などの2つの通貨一組になっています。例えば「ドル・円」「ユーロ・ドル」などです。この二国間の通貨の価値はそれぞれ一定ではありませから、その通貨の価値の変動で損益が発生するというわけです。

株式投資と比較すると、FXは少ない資金でメジャーな通貨を取引できることが魅力です。株式投資ならトヨタなどのメジャーな株を取引しようとすると、最低でも80万円程度は資金が必要です。

しかし、FXではドル・円などのメジャーな通貨を取引きするのに最低で5万円程度あれば取引きが可能です。もちろん株式でも5万円程度で取引きできる、安い株(ボロ株などと呼ばれます)はありますが、こうした株は値動きが荒く、投資対象にならないケースが多いです。また、FXの特徴として、金利が高い通貨を買って保持するとスワップポイント(スワップ金利)が発生します。これを狙った取引手法もあります。

デメリットとしては、通貨の価値は24時間変動するので、あなたが寝ている間に急落ということもあり得りえます。また国際情勢は、株などの会社の業績などと比べると予測しづらいということもFXが危険と言われる理由の一つかもしれません。

また、FXは少ない資金で多額の取引をすることも可能です(これをレバレッジといいます)。特に初心者の場合、限度額一杯まで投資してしまい多額の損失を出してしまうということが多いのもデメリットに挙げられるかもしれません。

なお、FXに興味を持たれた方は以下の記事を参考にしてみてください。いきなりトレードを始めて資金を失って歯がゆい経験をしないためにも目を通しておくことをおすすめします。

FXとは何か|デメリット・危険性、取引方法まで初心者にも簡単にわかる!

1-5.不動産投資は手堅い投資?|優良な業者と物件が鍵


不動産投資は、マンションやアパートなどを購入して家賃収入を得たり、購入した物件の価値が上がったときに売却し、利益を得ることです。不動産投資のメリットとしては、長期的視点で見た場合、価値の変動が株式や為替などに比べて少ないことが挙げられます。

不動産ももちろん変動リスクがありますが、20年単位で見ると、株式や為替はそれ以上に大きく変動しています。もちろんその変動の波に乗ることができれば、大きく儲けることができますが、もし反対のことをしていたら大きな損失を出すことになります。その点不動産の価値は比較的安定しています。ですから、不動産投資の場合、マンションやアパートを売却して利益を得ることよりは、家賃収入で利益を得ることを中心に考えるのが一般的です。

不動産投資のデメリットとしては、株式投資と比べても投資額が高額なことです。都内のアパートを購入するとなると、最低でも1000万以上はかかるでしょう。もちろんお金を借りて投資することは可能ですし、そうしたシステムも整備されています。また、家賃収入を期待するにしても、借り手がつかず空室なれば、収入は入ってきませんし、火災や地震のリスクもあります。

とはいえ、お金が潤沢にあり、良心的な業者を見つけることができれば、かなり手堅い投資になります。なぜなら、空室リスクの少ない都心などの優良物件を買い、家賃収入を得ている資産家は世の中に沢山いるからです。


1-6.年金商品はリスクは低い|個人年金保険や確定拠出年金

個人年金保険とは、決められた年齢から年金を受け取ることができる貯蓄型の保険のことです。年金をある年齢から決められた期間だけ(本人が死亡したとしても)、受け取ることができる「確定年金」と、一生涯受け取れる「終身年金」。また、終身年金で早期に死亡した場合、ある一定年数分の年金は遺族が受け取れるという、終身年金と確定年金を掛け合わせた商品もあります。

個人年金保険に類似したものとして、最近注目されているのは確定拠出年金(ideco)です。個人年金保険と比べると、より投資のイメージに近いものになります。なぜなら、毎月支払う掛金だけでなく、資産運用して出た利益の合計で年金の金額が決まるからです。どういうことかというと、確定拠出年は掛け金を、投資信託に運用してもらったり、保険商品で運用したりということを自分で選択できるのです。ですから、年金がもらえる年齢になっていくらもらえるのかいうのは、掛金の額や運用成績次第ということになります。

個人年金保険や確定拠出年金は、保険料控除を受けることができ、税金が安くなることが大きなメリットです。また、一般的な収入があれば誰でも始められることや破綻リスクが少ないのも利点の一つです。

デメリットとしてはある年齢に達するまでは、年金がもらえないことでしょう。また、他の投資のように数年で大きなリターンを得ることも制度上、難しいでしょう。

1-7.ビットコインなどの仮想通貨がハイリスクな本当の理由


仮想通貨とは、インターネット上のお金のことです。お札やコインのように実態がないから仮想通貨と呼ばれます。実態がないといえば、現在私たちが日常的に使っているお金も似たようなものですが(政府のお墨付きということが違います)。

このインターネット上のお金を、物品やサービスの支払いにも使用できるとされています。ある国の通貨のように公的な管理者や発行主体や存在せず、専門の取引所を介して円やドル・ユーロ・人民元などの通貨と交換することができます。

仮想通貨の中でも特に有名なのはビットコインです。なぜ注目されているかというと、発行上限が2100万と決まっていることもあり、価値が上がる前に手に入れようとする人が殺到し、価格の値動きが非常に激しいということが挙げられます。また、海外への送金が格安ということや、今後決済手段も整備されて、いろんな店でビットコインをはじめとする仮想通貨が使えるようになるのではと期待されています。

確かに仮想通貨は、今後革命を起こす可能性を秘めていますが、将来を確実には予言できません。また、株や為替のように過去にどういう値動きをしたかという情報もなく、今後の値動きが予測しづらいのもデメリットです。

仮想通貨にはビットコインの他にも、イーサリアム、イーサリアムクラシック、リップル、ライトコイン、ネムなどがあります。
2021年3月には、ビットコインの価格が670万円を超え、1ビットコインを買うのに約670万円が必要な時もありました。とはいえ、0.001ビットコインからでも購入できるので、自分に合った資金から始められるのも魅力と言えます。

今後どうなるかは誰にも予測できないでしょう。仮想通貨を使うユーザや取引するユーザが増えれば増えるほど(出来高)、価格が上昇しやすいと言えます。投資は自己責任ですし予測は非常に困難なので、取引するにしてもくれぐれも余剰資金でやることをおすすめします。

また、仮想通貨を取引するにあたり注意してほしいのは、取引所の脆弱さです。たとえ、仮想通貨そのもののセキュリティは万全でも、取引所のセキュリティが万全であるとは言えないのです。コインチェックの事件は言うに及ばず、韓国などでは様々な取引所が仮想通貨を盗まれ、倒産に追い込まれています。ですから、仮想通貨を取引する場合は、FXや株とは違い、取引所の脆弱さのリスクも抱えることになるということは、強調しておいたほうがいいでしょう。



1-8.国債を代表とする債権|社債はリスクもまちまち

債券とは、資金が必要な国や会社などがお金を借りるために、利子の支払いや元本の返済をあらかじめ約束して発行する証書のことです。国が発行する債券は「国債」、会社が発行する債券を「社債」と言います。

国債は1万円単位かから購入できます。国債投資のメリットはトップクラスの安全な投資だということです。なぜなら元本の保証は政府が行っているからです。また、国債は郵便局や銀行など一般の方にも馴染みのある場所で、購入出来るというのもメリットかもしれません。

デメリットとしては、あらかじめ決められた期日まで解約できないことです。また、銀行預金よりは、良いですが、利回りも他の投資先に比べると、決して大きいものではありません。

一方、社債は国債よりも金利が高額です。しかし、国債のように政府が元本を保証しているものではなく、一企業の信用で成り立っているものです。

会社が倒産したり、返済できないといったことになれば、投資した元本も戻ってこないという可能性もあります。社債の投資額や利回りは、その会社や条件によってまちまちです。

1-9.先物取引(商品先物、先物日経平均先物、オプション)のリスク

先物取引とは、ある商品(例を挙げると、小豆やトウモロコシ)を現時点で取り決めた価格で、将来売買することです。

例えば、トウモロコシの収穫前に、トウモロコシを将来いくらで買うと金額を決めておいて、収穫したらその価格を支払うといったイメージです。収穫時期に、トウモロコシが不作なら、需要と供給の関係で価格は跳ね上がりますし、豊作なら作物が余ってしまうので価格は下がるという寸法です。

こうした取引をトウモロコシなどの具体的な商品だけでなく、日経平均に対してもできるようにしたものが日経平均先物です。また、このように、特定の期日に、特定の売買を行う権利の取引について、「買う」権利をコールオプション(call option)、「売る」権利をプットオプション(put option)と呼ばれ、総じてオプション取引と言います。

商品先物は、資金の10倍程度の取引が可能なので、株式投資と比べると少額の証拠金で多額な取引ができます。また、日経225先物は、25倍のレバレッジをかけて取引できます。これらはメリットにもなりますが、価格が思惑とは違った動きをした場合、多額の損失を出してしまうことになり、デメリットにもなりえます。

1-10.世界中が認めている金を取引きする|下落リスクは少なめ

金投資とは、日々価格が変動する金を売買して利益を得ることです。金には、古来より不変的な価値があるため、価値が極端に下がることが少ないというメリットがあります。また、世界中の人がその価値を認めているので、いつでもその価値をお金などに変えられるというのも利点でしょう。

戦争やインフレが起こって、お金の価値は下がったとしても、金の価値は極端には変わりません。どちらかといえば、現在の資産を守るために金に変えておくという使われ方をします。

2.投資の種類ランキング。初心者におすすめの投資対象

一章では代表的な投資を種類ごとに説明しました。ここまで読んでくれたなら、投資の多さに疲れてしまったかもしれませんね。でも、あなたが初心者なら「こんな投資もあるんだ」と気づきもあったのではないでしょうか。そうであるなら、あなたが今後投資を行っていくうえで、持っていて無駄にはならない知識となるでしょう。
この章では、それぞれの投資のランキングを見ていきましょう。

2-1.小額でできる投資の種類別ランキング

どの投資が少額でできるでしょうか? ここでは上位5位までを挙げます。

1位 預金
2位 国債
3位 個人年金保険・確定拠出年金
4位 FX
5位 先物取引(※金融商品による)

基本的にはリターンが少ない投資が少額でできる投資になります。FXや先物取引が時点に続いているのは、レバレッジがきくからです。そのかわり自分できちんと管理ができないと、リスクが非常に高くなるので注意が必要です。

2-2.リターンが大きい投資ランキング

次に、どの投資がリターンが大きいか見ていきましょう。ここでも上位5位を発表します。

1位 ビットコイン(未知数?)
2位 FX
3位 先物取引
4位 株式取引
5位 不動産投資

私の主観も多分に入っていることはお許しを。ビットコインは本当に未知数です。値動きも荒く、私の知人で1日で数百万の利益を出した者もいます。数年後には数百倍になっている可能性も否定できません。とはいえ、仮想通貨が怖いのはやはり取引所の脆弱さと、その価値の裏付けがどこにもないと言うことです。そうした意味では、かなりハイリスクな投資商品だと言えます。

FXや先物取引が上位に入っているのは、やはりレバレッジがきくからですね。レバレッジを大きくすればするほど、リターンは増大します。もちろんリスクも増大しますが。株式投資は、銘柄選択さえ間違えなければ、リスクとリターンのバランスはいいと思います。不動産投資は手堅いですが、ある程度の資金が必要なのがネックですね。

3.ズバリ初心者におすすめの投資とは

ここまで読んで、もしピンときた投資があれば、その感覚を大切にしてください。ピンときた投資のことをよく調べたうえで、その投資に関連した書籍を最低3冊は読んで、自分にもできそうだと感じたらぜひ初めてほしいです。その投資が5年後、10年後のあなたの財政状況を劇的に変えるかもしれません。

あなたが、少額の資金しか持っておらず、これから投資を学んでいきたいと考えているなら、私はFXをおすすめします。なぜかというと、少額で始められるということがまず挙げられます。そして、FXの動き、すなわち為替の動きは株式相場をはじめとする他の投資対象の値動きにも大きな影響を与えているからです。

ですから、あなたがFX以外の投資をしたいと考えたときに、FXで得た知識を他の投資でも活かせる可能性が高いです。しかし、これは一つの考え方に過ぎません。本当にこの記事で紹介してピンときた投資があればぜひよく勉強してから、まずは小額でチャレンジしてみてください。

また、株とFXについてどちらを始めたらいいかを迷っている方には以下の記事がおすすめです。FXと株式の関係性についても説明しています。あなたに本当に合った投資を探す意味でも、ぜひ読んでみてください。

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