ヒロセ通商の評判を専業トレーダーが語る|スプレッドが広がり最悪は本当?


「ヒロセ通商って、本当のところどうなの?」「FX取引に実際に使った感じは?」「名前が怪しそうだけど、悪徳業者なんじゃないのか」と不安になり、あなたはヒロセ通商の評判を探っているのかもしれませんね。もしそうなら、この記事はうってつけの記事になるでしょう。

なぜなら、私は専業トレーダーとして、ヒロセ通商をメインのFX会社として使った経験があるからです。その時の経験をもとに、ヒロセ通商の良いところや悪いところ、スプレッドの広がりの実際やキャンペーンなどについて解説していきます。私が経験したことや感じたことを包み隠さず記述するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.ヒロセ通商が最悪だと言われる理由はスプレッド?


ヒロセ通商は本当に使えるFX会社なのか。あるいは、やばいFX会社なのか。あなたがこれから口座を作ろうと検討しているとしたら、本当に不安になりますよね。5ch(2ch)などの掲示板では、ヒロセ通商で取引していたら、スプレッドが異常に広がり大損したというコメントも見られます。その真相を検証する前に、まずはヒロセ通商とは、どんな会社なのかを見てみましょう。

1-1.ヒロセ通商はFX会社としては優秀

ヒロセ通商は、大阪市西区に本社を持つFX会社です。楽天証券、GMOクリック証券などの証券会社がFXも取り扱っているというのとは違い、ヒロセ通商はFX1本でやってきたFX会社になります。会社設立は2004年で、2016年には東京証券取引所JASDAQ市場に上場を果たしました。

オリコン顧客満足度(R)のFX取引部門総合で5年連続、1位を獲得していますから、一般的には世間からの評価も上々といえるでしょう。特に、「通貨ペア、発注方法」「分析ツール」の項目で高評価を得ています。ちなみに2020年の総合2位は、マネーパートナーズ。総合3位は、野村證券でした。

1-2.ヒロセ通商は早朝や暴落時にスプレッドが広がる

さて、上記のように表向きの評判は上々のヒロセ通商ですが、スプレッドがあり得ないほど広がって、大損したという噂の真相はどうなのでしょう? 確かに、私も思い当たる節があります。特に早朝では、スプレットが安定しない感じはありました。

私は国内のほぼ全てのFX会社の口座を持っていますし、どの会社でも一度は取引したことがあります。その上で言えば、どこで取引しても朝方は、スプレッドが広がる傾向があるということは言えるでしょう。ですので、朝方の定義にもよりますが、早朝5時のウェリントン市場オープンから8時くらいまではどこでも、スプッドが安定しないと考えて取引は控えていました。もし、その上でヒロセ通商のスプレッドが朝方に広がるというなら、それはNDD方式をとっているためだと考えられます(NDD方式については後述します)。

そして、暴落時にあり得ないほどスプレッドが広がって、大損したという事件の詳細を調査したところ以下のような内容のようです。「重要指標の発表や要人の発言でスプレッドが広がるのは、どこのFX会社も同じですが、ヒロセ通商は広がる幅や時間が長く大きな損失が出やすい」というものです。これもNDD方式をとっているFX会社の特徴のように見えます。

それでは、NDD方式って何なんでしょう? 少し小難しくなりますが、この仕組みを知ることで、FXで稼げる可能性は飛躍的に上がるので、次項で説明しましょう。もちろん、そんなこといいから結論だけ知りたいという人は、読み飛ばしていただいてもかまいません。

1-3.ヒロセ通商はNDD方式|DD方式との違い

まず、FXの発注の仕組みを簡単に説明しましょう。あなたがPCやスマートフォンから、どの通貨ペアをどれくらい買う(あるいは売る)という注文を出したとします。そうすると、あなたの使っているFX会社にあなたの注文の情報が伝わります。FX会社はあなたからの注文を、直接自社内で処理できるわけではありません。FX会社はあなたから注文を受けると、インターバンク市場でその注文通りのポジションを調達してこなければなりません。

その時、あなたの注文通りのポジションをFX会社がインターバンク市場で必ず調達してくる方式を、NDD(ノン・ディーリングデスク,None Dealing Desk)方式といいます。「それ以外の方式があるのか?」とあなたは疑問に感じたかもしれません。実は多くのFX会社は、あなたの注文通りのポジションをインターバンク市場にそのまま発注していません。では、一体どうしているのだとあなたは思いますか?

日本国内の大抵のFX会社は、DD(ディーリングデスク, Dealing Desk)方式をとっています。DD方式を簡単に説明すると、あなたから受けた注文を、インターバンク市場にそのまま発注するか、しないかをFX会社側で自由に決めることができるやり方のことです。実は、FX会社はDD方式にすることで大きな恩恵を受けることができます。

FXに参入する個人投資家のほとんどは負け組です。とすれば、DD方式を採用しているFX会社からすれば、負け組の注文をインターバンク市場にそのまま流すことなんてしません。たとえば、あなたがドル円を107円で買う注文を出したとします。しかし、ドル円は下落し105円になったとします。もしFX会社が、あなたの注文どおり、インターバンク市場発注していたとすれば、スプレッド分しか儲かりません。しかし、あなたの注文をインターバンク市場に流していなかったとしたらどうなるでしょうか。107円から105円まで下落して出たあなたの損失がそのまま、FX会社の利益になるのです。これを一般的には、ノミ行為と言いますが、FXの世界では完全に合法です。

NDD方式とDD方式のどちらがいいかは、個人の判断にゆだねます。しかし、一つだけ知っておいてほしいことは、DD方式を採用しているFX会社はあなたが負ければ負けるほど、儲かるということです。

このことについて、詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。あなたがFXで勝てない本当の理由は、実は自分が考えている以外のところにあるのかもしれませんよ。

FXが勝てないようにできている理由と回避方法|知らないと必ず負ける真実

1-4.NDD方式はDD方式に比べてスプレッドが広がりやすい

ヒロセ通商がDD方式ではなく、NDD方式だとすれば、朝方や指標発表時のスプレッドの広がりは当然だと感じます。なぜなら、あなたから注文を受けて、そのポジションをインターバンク市場で調達する際に、インターバンク市場で提示されているレートで調達しているだけだからです。NDD方式のFX会社は、個人投資家に提示する為替レートが加工されておらず、インターバンク市場での取引レートに近いことから、透明性が高いといわれています。

一方、DD方式の場合、あなたの注文を呑んでしまう(ノミ行為する)つもりなら、インターバンク市場で提示されているレートに関係なく、スプレッドを決めてしまうことができます。だから、あまりスプレッドを広げる必要がないわけです。

2.専業時代にヒロセ通商を使い続けた理由


はじめにでも触れましたが、私が専業でFXをやっていた時は、ずっとヒロセ通商をメインに取引していました。現在は、精神的に安定していないと最終的には損失を出すという考えから、投資は主に兼業でやっていますが、当時はすべての時間をFXや投資にまわしたいと考えていました。

その際、最も多用した手法はスキャルピングで、相場の流れがよかったおかげで、生活に困らない程度には稼いでいました。そんな私が、なぜヒロセ通商を使い続けたのか。その理由をこの章で解説します。あなたがFX会社を選ぶ際の、参考にしていただけるとうれしいです。

2-1.ヒロセ通商は国内FX会社としては珍しいNDD方式

1章で説明しましたが、国内のFX会社はほぼDD方式を採用しています。しかし、ヒロセ通商は国内FX会社としては珍しいNDD方式だったのが使い続けた理由の一つです。NDD方式の良さは、個人投資家とFX会社の利益が相反しないということです。一方、DD方式では個人投資家が損失を出せば出すほどFX会社が儲かるという、利益相反型です。自分が負ければ負けるほどFX会社が儲けるというのは、どうも気持ち悪いなと感じました。

NDD方式のFX会社は、顧客の損失で儲けているわけではないので、一般的にはあなたに利益をあげてもらって長く投資を続けてほしいと考えています。提供される取引ツールも、充実したものが多いです。また、顧客を勝たせるために、セミナーや動画講座を多く開催しているのもNDD方式のFX会社の特徴です。ヒロセ通商でもこうした講座をよく開催していました。また定期的に配信される、元カリスマディーラーの情報はとても役に立ちました。

2-2.ヒロセ通商の食品キャンペーンに精神的に助けられた

ヒロセ通商のユニークなところとして、ある一定数取引することで、食品やTシャツがもらえるキャンペーンを頻繁に行っていることが挙げられるでしょう。私は専業で取引をしていたので、キャンペーンの応募条件はすぐに満たされ、ほぼ毎回応募していました。その結果、カップ麺やレトルト食品などの食べ物が部屋にあふれることになりました。

FXをずっと続けていたら、勝てなくなる時期もあります。そんなとき専業でやっていたら、めちゃくちゃ精神的に不安定になります。いつもなら、コンビニで好きなものを買って食べていたのに、負けているときは、やばい節約しなきゃという気持ちになりました。そんな時に、ヒロセ通商から食品が送られてくると、とりあえず食べる物だけはあるから何とかなると、少し前向きな気分になったことを覚えています。

2-3.ヒロセ通商はスキャルピング公認

当時、私は色んな手法を試してはいましたが、やはり一番稼げていたのはスキャルピングでした。しかし、世の中にはスキャルピングを禁止しているFX会社もありますし、大っぴらに禁止していなくてもスキャルピングで稼ぎまくると口座を凍結されるという噂も耳にしていました。たとえば、これは想像なのですが、DD方式のFX会社においてスキャルピングで稼ぎまくっていたらどうなるでしょう? DD方式では顧客が負ければ負けるほど儲かるので、超短期売買を繰り返し儲けているやつがいると困るのではないかと考えていました。超短期売買だから、呑むこともできません。

上記の理由から国内のFX会社で長期的にスキャルピングをするなら、NDD方式のヒロセ通商が安心だと感じました。私は他の国内FX会社でも口座凍結などにあったことはないですが、万が一にもそんなことになれば、これまでの努力もすべて水の泡になってしまします。ですので、可能性が1%でもあるなら、つぶしておきたかったのです。

2-4.ヒロセ通商はスワップポイントが高い

私は基本的にFXで長期トレードはしないのですが、もしかしたら将来的にはスワップポイントを稼ぐことに主体を置いたスワップトレードにも手を出す可能性もあるなと感じていました。ヒロセ通商は、全体的にスワップポイントが高いFX会社です。ですので、スワップポイントが高いに越したことはないと考えていました。

3.ヒロセ通商で取引する上で気をつけること


個人的には、ヒロセ通商はかなりおすすめできるFX会社ですが、いくつか気を付けておかなければならないこともあります。あなたにベストなFX会社を選ぶための、判断材料にしていただけるとうれしいです。

3-1.ヒロセ通商ではMT4は使えない

世界で最も使われているFXのチャートソフトに、MetaTrader 4 (MT4) というものがあります。私はFXのチャート分析にMT4以外を使ったことがないというくらい、MT4に依存して取引しています。しかし、ヒロセ通商ではこのMT4は取り扱っていません。ですから、私の場合MT4は別のFX会社で調達してきて、注文そのものはヒロセ通商で行うということをしていました。

なお、ヒロセ通商にはMT4を取り扱っていない代わりに独自のツールがあり、そのツールの評判はかなりいいです。その証拠に、オリコン顧客満足度(R)のツール部門でも1位を獲得しています。

3-2.ヒロセ通商の取引時間は他のFX会社と少し違う

ヒロセ通商の一般的な口座で取引できる時間は、月曜日の午前7時~土曜日の午前6時まで(米国サマータイム適用時は午前6時~土曜日の午前5時まで)になっています。他のFX会社では、月曜日の午前7時~土曜日の午前7時まで(米国サマータイム適用時は月曜日の午前6時~土曜日午前6時まで)のところが多いですから、ヒロセ通商は週末に閉まるのが1時間程度早いということになります。

しかし私場合、週末の早朝に取引することなどありませんでした。ですので、個人的にはまったく困ったことはありません。

4.超感動!コロナ禍初期にヒロセ通商からマスクが届く


私が今回の記事を書こうと思ったのには、一つきっかけがありました。実を言えばMT4での直接取引の利便性から、しばらくヒロセ通商を使っていませんでした。使っていなかったというか、存在をほぼ忘れていました。そんなとき、新型コロナの騒ぎが起こりました。私はそれほど大きな損失を被ったわけではないのですが、チャートも崩れ、経済も停滞し、どこか暗い気持ちでいました。マスクをした方がいいと言われても、マスクなんてどの店にも置いていないし、アベノマスクも一向に届く気配もありません。

そんなとき、思いがけずヒロセ通商から封筒が届きました。

封筒の中には、2枚のマスクと手紙が添えられていました。手紙には「緊急事態宣言が発令され、不自由な状況の中でご不安、ご心労もあろうかと存じます。当社では、ようやくマスクの入手ができましたので、心ばかりですがお客様にお届けいたします。少しでもお役に立てれば幸いでございます。」と書かれていました。

私は他にも多くのFXの口座を使っていますが、他のFX会社でこんなことをしてくれた会社はなかったです。しかも、しばらく、取引もしていなかったヒロセ通商から、このような贈り物をもらったことをうれしく感じ、またヒロセ通商で取引したいなと思いました。今回改めて感じましたが、ヒロセ通商はスプレッドがどうという以前に、どこか人間味を感じる会社ですね。

お金や利便性だけを求めるのもいいですが、それだけでは心のゆとりを失ってしまいます。あなたも、人間味あふれるヒロセ通商でFX取引をしてみてはいかがでしょう?

ヒロセ通商株式会社