FXの攻め方と利食い|勝つ人がやっている安全に利益を最大化する方法


前回までの2つの記事では、FXで長期的に勝つための基本的考え方について紹介しました。

「FXで勝つ人のルール|知らないといつか絶対に負けるシンプルな基本原理」
「FX取引の利食いと損切りの基本ルールでチャートを使わないでも勝てる方法」

この2つの記事で書いたことを抑えていないと、長くトレードを続ければ続けるほど、損失がふくらんでいく可能性が高いといえます。もちろん、めちゃめちゃ運がいい人や、インサイダー的な情報を持っている人は、この限りではないかもしれませんが、私の知る限り、そういう方にお目にかかったことはありません。

さて、前回までは基本戦略についての紹介だったので、どちらかといえば守り方をお教えしたといえるでしょう。資産を一気に失ってしまわないためにも、まず守ることを身につけることが、何より大切だと考えたからです。けれど、守ってばかりいては、大きな儲けを出すことは難しいでしょう。

そこでこの記事では、過去に攻めすぎで資産のほとんどを失い、そこから這い上がってきた私が、安全で正しいFXの攻め方について解説します。この記事を読まなければ、あなたもかつての私のようになってしまうかもしれません。

1.FXで長期的に勝つ人になるための攻め方


さて、FXでは一回一回の取引よりも、長期的に勝つことが何より重要だということは、あなたも何となく気づいているのではないでしょうか。なぜなら、FXには不確定要素が多すぎるからです。そのような環境の中で、一回一回トレードすべてで勝つことは困難だからです。その中で、攻めるといっても、あなたに何ができるでしょうか?

1-1.FXは自分の意志や努力で値動きを変えたりはしない

FXでどうやって攻めていくかを解説する前に、あなたにお伝えしておきたいことがあります。それは、FXでは基本的にあなたが何をしようと、値動きを変えることができないという事実です。いくらチャートを分析しようと値動きは変わりませんし、損失を出してモニターをぶち壊したとしても値動きは止まりません。そして、個人投資家が持つ程度の資金では、値動きを変化させることはできないでしょう。

多くの個人投資家は、市場を動かせるほどの資金を持っていません。となると、他人がたまたま売買したことで生じる値動きを、利用するしかないのです。つまり、FXでの値動きは、あなたの力ではどうにもならない、自然災害のようなものだと考えてもらって差し支えありません。ですから、現実に起きている自然災害が、あなたの不利に働くなら、すぐにポジションを閉じなければなりません。その嵐や地震はいつまで続くのかわからないからです。

1-2.利益が乗っているときにこそ、リスクを大きく取れ

自然災害がいつ起こるかわからない、そして、それを自分の力では決して制御できないといった状況で、安全な攻め方は一つしかありません。それは、あなたが取ったポジションに利益が乗ったときに、リスクを大きく取るということです。

たとえば、ドル円を109.00円で買い、109.30円まで上がったとします。チャート的には、そろそろ天井のように見えます。となると、ここで利益確定しないのは、リスクだといえるでしょう。でもFXで安全に攻める唯一の方法は、ここであえてリスクをとって、更なる上昇を期待することです。

もちろん、価格が下がり、利益がゼロになってしまうかもしれません。でもそれでも収益はプラスマイナスゼロで、損失は出ていません。もしかしたら、誰もが天井だと思うところを抜けて、110.00円まで上昇する可能性もあります。利益が乗ったときは、こうした可能性に賭けてみるのです。

しかし、明らかなレンジ相場であれば、利益確定をするのも一つの手ですし、それを否定するわけではありません。でも、よくわからない状況のとき、レンジなのかトレンドなのか判断がつかないときは、ぜひこうした状況で攻めてみてほしいのです。このような癖ができると、あなたはかなり勝ち組に近づいたといえます。

2.FXで負ける人のルール|勝つ人の行動と比べると


1章では、FXで勝つ人がどのような考え方で行動しているのかをお伝えしました。では、FXで負ける人はどんな行動をするのでしょうか? 「負けている人の行動なんて、別に知りたくない」とあなたは思うかもしれません。けれど、負ける人の行動と勝つ人の行動を対比することで、あなたは利益を残すための行動がどんなものなのか、より深く理解できるでしょう。

2-1.FXでいつも負ける人は勝つ人の逆をしている

前章で紹介したことが、FXで長期的に稼いでいる人の多くが実行していることです。でも、あなたも気づいたかもしれませんが、FXで負ける人や最終的に損失を被ってしまう人は、まったく逆の行動をしています。

すなわち、FXが下手な人は、マイナスが出たときに、リスクを大きくとってしまっているということです。例を出すと、ドル円を110.00円で買い、109.80円で下がったとしましょう。このときに、チャートを見るとそろそろ底値のように思えます。でも本当に、ここが底なのでしょか? 底である可能性は高いかもしれません。でも、それは誰にもわからないのです。

FXで負ける人は、こうした状況でリスクを取ろうとします。109.80円を抜けて109.70まで落ちたとしても、「ここまで落ちたのだから、そろそろ上がるはずだ」とさらにリスクをとるような行動をします。さらに悪いことに、感情的にナンピン買いをして、損失を膨らませてしまうような人もいます。

そもそも、109.80円が底であるというなら、ここまで、価格が落ちてきてからポジションをとればよかったのではないでしょうか。110.00円で買って109.80まで下落したなら、その時点ですでに負けているのです。

2-2.FXは エントリー ルールより負け方のルール

上記の例でわかるように、FXで勝つ人は、負ける人とは全く別の考えでリスクをとっています。そして、FXで利益を残せない人は、利益確定が早い場合が多いです。利益を残せる人は、これとは逆に損切りが早いのです。

多くの人は、エントリーポイントに注目します。確かにエントリーポイントが的確であれば、大きな損失は出ません。けれど、FXには不確定要素が多いため、常に的確なエントリーポイントで、ポジションをもつことなどできないわけです。これは上記で説明したように、あなたにはFXの値動きを制御する力などないということにもつながります。

だからこそ、自分が制御できるところで制御しなければなりません。値動きを変えられないなら、あなたが制御できるところはどこでしょうか? それは損失を確定するということです。つまり、どこで負けるかということです。逆説的ですが、その負けるときのルール決めがうまくいけばいくほど、あなたに最終的な利益が残りやすくなるでしょう。

3.FXのトレンドついていくことで爆益を得る


この記事では、FXの値動きは自然災害のようなもので、予測できないという話をしました。けれど、予測できる、いや予測しやすい値動きもあることは否定できません。自然災害のようなランダムなものの中にも、時にある一定のルールが現れるということです。それはすぐに終わってしまうものかもしれませんし、長期間続く場合もあります。それがトレンドです。

トレンドに順張りで乗ることにより、利益が残しやすくなります。でも、トレンドを正確にとらえることは果たして可能なのでしょうか? 以下の記事でこのトレンドについて、解説していきましょう。

FXトレンドの見極め方|トレンドラインの引き方と不都合な真実